2014 Fiscal Year Annual Research Report
減数分裂期における新規染色体タンパク質の同定および機能解析
Project/Area Number |
26840004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森本 晃弘 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (70704964)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 染色体 / 減数分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
減数分裂期には、相同染色体の対合や還元分配など、有糸分裂期には見られない特徴的な染色体動態が観察される。しかしながら、減数分裂期で染色体動態に関わるタンパク質については、いまだ多くが明らかにされていない。本研究では、RNA-seqを用いた遺伝子発現プロファイリングと、マウスの精母細胞 (spermatocyte)および卵母細胞 (oocyte)において一過的にGFP融合タンパク質を発現させるinjectionの実験系を組み合わせて、減数分裂期特異的に発現する新規染色体タンパク質の同定を目指した。平成26年度は、Testis injection systemおよびOocyte injection systemを用いて、機能未知の減数分裂期特異的タンパク質の局在スクリーニングを行った。 Testis injectionによる局在スクリーニングでは、減数第一分裂前期のspermatocyteにおいて、テロメア、ヘテロクロマチン、キアズマなど、染色体の特異的部位に局在する複数の新規染色体タンパク質を同定した。 Oocyte injectionによる局在スクリーニングでは、MTOC (microtubule organizing center)に局在する複数の新規タンパク質を同定した。 以上の結果のように、網羅的な局在スクリーニングにより、染色体動態に関わると思われる複数の減数分裂期特異的新規タンパク質の同定に成功した。この成果は減数分裂期における染色体分配の分子機構解明に重要な意義を持つ。
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