2015 Fiscal Year Research-status Report
オートファゴソーム形成を駆動するユビキチン様タンパク質脂質化反応機構の解明
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26840017
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中戸川 万智子 東京工業大学, フロンティア研究機構, 日本学術振興会特別研究員 (90402461)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | E3酵素 / 結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーとは、真核生物に高度に保存された細胞内の分解システムである。オートファジーによる分解の対象物は、オートファゴソームと呼ばれる二重膜小胞内に隔離され、リソソームあるいは液胞に輸送され、分解される。ユビキチン様タンパク質であるAtg12とAtg5の結合体は、Atg8というユビキチン様タンパク質のE2酵素であるAtg3を活性化するE3酵素活性を持ち、このE3酵素活性はオートファゴソームの形成に必須である。Atg12-Atg5によるAtg3の活性化機構を解明するため、Atg12-Atg5とAtg3の複合体の結晶構造解析に取り組んだ。前年度においてAtg12-Atg5およびAtg3をそれぞれ精製し、混合液を用いて結晶化を試みたが結晶は得られなかった。Atg12-Atg5とAtg3の相互作用が弱いことが考えられたため、今年度は、Atg12-Atg5とAtg3を混合後、化学架橋剤で処理し、条件検討の後、化学架橋産物を効率良く得ることに成功した。Atg12-Atg5とAtg3の化学架橋産物を、タグ精製、イオン交換カラム、ゲル濾過カラムを通して精製したが、結晶化のスクリーニングを行うには精製度が不十分であったため、今後さらなる条件検討(精製プロトコールの改善や、異なる生物種由来のタンパク質への変更など)が必要な状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
結晶化に用いるため実験をスケールアップをしたところ、化学架橋の反応効率が下がってしまった。そのため大きなスケールで再度条件検討するのに時間を要した。また、化学架橋産物を精製するのに、架橋されなかったAtg3が上手く分離出来ず、精製方法を検討する必要があった。
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Strategy for Future Research Activity |
単体のAtg3の混入を回避するため、Atg12とAtg3あるいはAtg3とAtg5をタンデムに繋げたコンストラクションを用いる。同時に熱耐性酵母K. marxianus等他生物種由来タンパク質を用いた解析について検討する。
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Causes of Carryover |
予想していなかった問題が起こり、計画通りに実験が進まなかったため。この理由に加え、出産・育児のためにおよそ半年間研究を行うことが出来なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
精製に用いる試薬の購入、結晶化スクリーニングキットの購入などに使用予定。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Phospholipid methylation controls Atg32-mediated mitophagy and Atg8 recycling.2015
Author(s)
Sakakibara K., Eiyama A., Suzuki S.W., Sakoh-Nakatogawa M., Okumura N., Tani M., Hashimoto A., Nagumo S., Kondo-Okamoto N., Kondo-Kakuta C., Asai E., Kirisako H., Nakatogawa H., Kuge O., Takao T., Ohsumi Y., Okamoto K.
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Journal Title
EMBO J.
Volume: 34
Pages: 2709-2719
DOI
Peer Reviewed / Open Access