2014 Fiscal Year Research-status Report
細胞膜カーブを介した新しいシグナル伝達複合体のモデル構築
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26840037
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
坂本 泰久 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (20613392)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 細胞膜カーブ / ユビキチン化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、細胞内シグナル伝達分子の機能調節における細胞膜カーブの働きを明らかにすることである。ある種のシグナル伝達分子は細胞膜のカーブを認識して膜に結合する。我々はこのような特異的な性質を持つ分子群が細胞膜ドメインに集積する事でシグナル伝達が効率化されると仮説を立て検証を行ってきた。これまでに我々はE3ユビキチン化酵素Nedd4Lが細胞膜カーブに結合し、活性化することを見出した。 本研究では、Nedd4Lと基質を繋ぐアダプター分子ARRDC1の働きを検証し以下のことを明らかにした。①ARRDC1はNedd4Lと同じく細胞膜カーブを認識して膜に結合した。②ARRDC1はアレスチンドメインによって細胞膜カーブに結合した。③Nedd4Lの活性化を評価するin vitro実験系を構築した。④in vitro実験系を用い、ARRDC1は基質とNedd4LをリンクするだけでなくNedd4Lを活性化することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞膜カーブを認識しないARRDC1変異体の作製、タンパク質精製が出来ていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の課題に取り組む。①細胞膜カーブがARRDC1とNedd4Lの複合体形成、活性化を調節する機構を明らかにする。②ARRDC1が細胞膜に結合する際の責任アミノ酸を同定する。③アミノ酸に点変異を導入するなどして細胞膜に結合しない変異型ARRDC1を作成する。④変異型ARRDC1がNedd4Lとの複合体形成、活性化に及ぼす影響を評価することで細胞膜カーブの役目を明らかにする。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は288円と少額であるため予算はほとんど使い切ったと考えられる
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
288円と少額であるためこれまでの予算使用計画に変わりはない
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