2015 Fiscal Year Research-status Report
イチジクにおけるゲノム研究基盤の構築とフィトクロムB遺伝子変異の解析
Project/Area Number |
26850025
|
Research Institution | Fukuoka Agricultural and Forestry Research Center |
Principal Investigator |
池上 秀利 福岡県農林業総合試験場, その他部局等, 研究員 (40502414)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | RNA-Seq / 相関解析 / ネットワーク解析 / Dof転写因子 / 高密度連鎖地図 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲノム支援によりFcFT1発現が変動する環境条件下における総計約8億リードのRNA-seq情報を取得し、同情報から予測された遺伝子について発現量の定量と発現量に基づいた遺伝子相互間の相関解析およびネットワーク解析を実施した。その結果FcFT1と発現相関のある遺伝子として、既知遺伝子ではSPL、CO、FVE等が、未知遺伝子では38遺伝子が同定された。これらの遺伝子リストの解釈からイチジク花成への齢経路、光周期経路および自律的経路の関与が推定され、特に齢経路と光周期経路の強い関与が推察された。既存花成モデルとの比較評価では、光周期経路においてGI-CO-FTモジュールとの矛盾はなかったが、FcFT1と負の相関関係にあるCDFホモログが1種類しか検出されなかったことから、CDF群の機能的冗長性の欠如がFcFT1の発現特性に関係している可能性が示唆された。 また、昨年度構築したドラフトゲノム配列と別途実施した交配実生52個体のRAD-Seq解析の情報を用いて、イチジクで初めての高密度遺伝連鎖地図(マーカー数7,498、総地図長1024.2 cM)を構築するとともに、上記花成関連遺伝子を含む多数の予測遺伝子を連鎖地図へ関連付けした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新規RNA-Seq情報を用いた鍵遺伝子再探索の結果、新規遺伝子が有力候補と考えられたため、研究計画を変更して実施する。
|
Strategy for Future Research Activity |
新規候補遺伝子について解析を行い、FcFT1との関係を明らかにする。
|
Causes of Carryover |
研究期間延長申請を行ったため
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
新規対象遺伝子の機能解析実験に使用する
|