2016 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of the information infrastructure for genomic research and phytochrome gene mutation analysis in fig (Ficus carica L.)
Project/Area Number |
26850025
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Research Institution | Fukuoka Agricultural and Forestry Research Center |
Principal Investigator |
池上 秀利 福岡県農林業総合試験場, 豊前分場, 研究員 (40502414)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 形質転換 / 花成 / GWAS |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度に同定したCDFホモログ(FcDOF3)を導入したシロイヌナズナ形質転換体(T1)を作出した。次に抗生物質耐性を示すT1個体を養成し、T2種子を獲得した。今後T2個体の花成時期の評価を行う必要がある。 また本課題で構築したゲノム情報基盤を利用して、イチジク111個体を用いた着果性(花芽分化性の強弱)に関するGWASを実施した。その結果、第11連鎖群の9.1-9.9cM付近に有意なSNPを2種類検出した。さらに連鎖地図上において有意SNP周辺に座乗し、かつFcFT1と発現相関関係を有する遺伝子のスクリーニングを行い、同条件を満たす遺伝子を少なくとも1種類見出した。本遺伝子はFcDOF3と同様に、FcFT1を介して花芽分化性に関与している可能性が考えられる。
研究期間全体を通じて実施した研究の成果は以下の通りである。①イチジクドラフトゲノム配列(約248Mb)を解読した。②高密度遺伝連鎖地図 (マーカー数7,498、総地図長1024.2 cM)を構築した。③大規模トランスクリプトーム情報に基づきFcFT1の主要な制御経路(齢経路、光周期経路、自律的経路)を推定した。④FcFT1上位の制御遺伝子候補を網羅的に同定した。⑤光周期経路におけるFcDOF3の機能解析を進めた。⑥ゲノム情報基盤が整備された結果、花成をはじめとする諸形質に関わるゲノム領域や遺伝子を効率的に解析・評価することが可能になった。
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