2015 Fiscal Year Research-status Report
メタゲノム由来高機能β-グルコシダーゼの解析と応用
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26850067
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| Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
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Principal Investigator |
松沢 智彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究員 (10711971)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | グルコシダーゼ / メタゲノム / 生成物阻害 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
メタゲノムから単離した生成物阻害耐性を有する複数の高機能β-グルコシダーゼに関して、研究を進めた。
メタゲノム由来生成物阻害耐性β-グルコシダーゼTd2F2の解析では、ランダム変異導入によって生成物阻害耐性が低下した変異体を取得し、また、野生型Td2F2と生成物阻害耐性が低下した変異体の結晶構造解析を行い、生成物阻害耐性に重要な構造を特定した。メタゲノム由来β-グルコシダーゼTd2F2は高い糖転移活性を有しており、ソフォロースなどの有用な２糖を生産するポテンシャルを有しており、この高い糖転移活性は生成物阻害耐性と強く関連しており、生成物阻害耐性が低下した変異体では糖転移活性に変化が生じていることを明らかにした。
また、Td2F2以外にも生成物阻害耐性を有するβ-グルコシダーゼをメタゲノムから単離しており、そのれらの酵素学的な諸性質の解析を進めた。その中で、特に生成物阻害耐性を有しており、また、ユニークな基質特異性などを有しているβ-グルコシダーゼに関して集中的に解析を進め、至適温度、至適pH、生成物阻害耐性、様々な添加物に対する応答などを明らかにした。本酵素に関しては、結晶構造解析や高機能化（耐熱性の向上）なども試みており、それらに関する実験結果も出始めている。本酵素はバイオマスの酵素糖化などに使用出来るポテンシャルを有しており、今後はバイオマスの酵素糖化などの産業利用に向けた研究も進める予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メタゲノム由来高機能β-グルコシダーゼの生化学的解析と結晶構造解析を組み合わせることにより、生成物阻害耐性や糖転移活性に関する新しい知見を得ることができた。これは産業利用に向けてた応用研究にもつながる重要な知見であると考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
引き続き、複数のメタゲノム由来高機能β-グルコシダーゼの解析を進め、生成物阻害耐性などの詳細なメカニズムの解明を行い、酵素エンジニアリング技術の基盤となる研究を行う。また、結晶構造解析の結果などをもとに、耐熱性の付与などのさらなる高機能化も目指す。
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| Causes of Carryover |
試薬などの使用量を想定していたよりも減らすことができ、また、試薬や物品などを想定よりも安価に購入することができたため
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
試薬や物品などの消耗品を購入する
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