2015 Fiscal Year Annual Research Report
ジャスモン酸/エチレン経路を活性化する植物免疫活性化剤の創製とその作用機構の解析
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26850073
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
北畑 信隆 東京理科大学, 理工学部, 助教 (10435646)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 植物免疫活性剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、市販のケミカルライブラリーの中から、タバコ培養細胞BY-2でcryptogein誘導性の活性酸素種(ROS)生成を指標として選抜した56の植物免疫活性化剤候補化合物、特にジャスモン酸経路を活性化する化合物の作用機構を明らかにすることを目的として行った。本年度は、シロイヌナズナで、flg22誘導性のROS生成を亢進した15化合物に絞り、作用機構の解析を進めた。シロイヌナズナでは、化合物処理と無処理でのROS生成量の差が2倍程度と僅かな差であったことから、測定系の改良を行い、10倍以上の明確な差が出る系を構築した。この系を用いて、サリチル酸の生合成・シグナル伝達経路の欠損した変異体を使った解析を行い、おおよその作用点を絞り込み、既存の植物免疫活性化剤と異なる活性を持つ予想される化合物を複数同定した。 また、候補化合物の作用機構についてさらなる知見を得るために、候補化合物のうち、既存剤の植物免疫活性化剤と同様の活性を持つ化合物、及び既存剤と異なる活性を持つと予想された化合物を含む6つの化合物について、RNA-Seqデータをもとに主成分解析を行った結果、これらの化合物は異なるグループに分類されることが分かった。さらに、昨年度構築した化合物耐性変異体のスクリーニング系を用いて化合物耐性変異体の取得を試みた。まず、15の候補化合物の中から、ROS亢進の程度や遺伝子発現パターンなどを指標として変異体スクリーニングに用いる化合物を決定し、変異体スクリーニングを行った。その結果、いくつかの候補化合物が取得できた。
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Research Products
(9 results)