2015 Fiscal Year Annual Research Report
放し飼いの食肉はなぜ美味しい?-メタボロミクスから分かる運動と呈味性との相関
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26850083
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Research Institution | Fukuoka Women's Junior College |
Principal Investigator |
澤野 祥子 福岡女子短期大学, その他部局等, 講師 (60403979)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | *骨格筋 / 運動 / 食肉 / 呈味性 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋は運動によりその質と量をダイナミックに変化させることが分かっているが、この変化が食肉としての特性にどの程度影響を与えるかは不明である。本研究では、マウスをモデル動物として最適な運動量を解析し、それを豚に還元することで、「運動」と「食肉の美味しさ」について、物質・物性面での相関関係を明らかにし、運動が食肉の美味しさにどのような影響を与えるのか定量的に解析することを目指す。最終年度は、豚を対象に移し、以下の研究を行った。 九州の放牧農場で育てた豚肉を購入し、「運動ブタ肉」群とした。また、通常の環境で飼育された国産豚肉を購入し、「コントロール群」とした。ロース肉厚さ1 cm、グリルで調理し、加熱終了後、サンプル片に小分けした。1試料につき二切れを1人分として被験者に提示した。肉の味、やわらかさ、多汁性、香りなど各項目の評価を行ったが、二群間で各項目に有意な差異は認められなかった。これは各項目のばらつきが大きかったことが一因として挙げられる。豚の年齢、系統などに統一性がなかったため正確に比較が行えなかったためであると推察される。 そこで、豚の素性を統一し、同一機関で同様に飼育したものを二群に分け、片方には、一定期間放牧させ、「運動ブタ群」とした。もう片方は畜舎で通常飼育をし、「コントロール群」とした。両者から得られた豚肉に、焼く・揚げる・煮るの調理を施し官能評価を行った結果、いずれの調理法においても、運動ブタ群の肉の呈味性がアップしている傾向が確認された。
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[Journal Article] Transmembrane proteoglycans syndecan-2, 4, receptor candidates for the impact of HGF and FGF2 on semaphorin 3A expression in early-differentiated myoblasts2015
Author(s)
Mai-Khoi Q. Do, Naomi Shimizu, Takahiro Suzuki, Hideaki Ohtsubo, Wataru Mizunoya, Mako Nakamura, Shoko Sawano, Mitsuhiro Furuse, Yoshihide Ikeuchi, Judy E. Anderson, Ryuichi Tatsumi
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Journal Title
Physiological Reports
Volume: 3
Pages: e12553
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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