2014 Fiscal Year Research-status Report
水田農業の担い手の経営展開と直接支払-地域別・組織形態別接近-
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26850138
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
西川 邦夫 茨城大学, 農学部, 准教授 (00726820)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 直接支払 / 担い手 / 個別経営 / 集落営農組織 / 地域農業 / CAP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、水田農業の担い手経営体に対して、直接支払がどのような影響を与えているのか、フィールドワークを通じた地域別・組織形態別分析、ヨーロッパを対象とした先行研究の整理、という2軸から接近することである。まずフィールドワークについて、2014年度はまず山形県鶴岡市で3回実施した。主に農家・集落営農組織聞き取り調査、市役所・JA聞き取り調査により、現状把握と必要な資料の収集を果たした。その成果は、第1に、集落営農組織と構成員の経営、及び直接支払との関係として、2014年度中に論文として刊行された。第2に、特に転作奨励金と経営複合化に注目して、2015年度中に『日本の農業』(農政調査委員会より刊行)シリーズとして取りまとめる予定である。茨城県筑西市では3回実施した。主に農家・集落営農組織聞き取り調査、県庁・市役所・JA聞き取り調査により、現状把握と必要な資料の収集を果たした。その成果は、第1に、いわゆる集落営農組織の「枝番組織」の性格と、直接支払の関係として、2014年度中に論文として刊行された。第2に、特に集落営農組織の法人化に注目して、2015年度中に学会報告と論文投稿を行う予定である。広島県世羅町では1回実施した。集落営農組織への聞き取り調査が中心であり、その成果は論文として投稿され、2015年度中に刊行されることが決定している。ヨーロッパを対象とした先行研究の整理については、英語文献の翻訳によって果たすことになっている。CAPのポスト2013年改革に関して、直接支払と環境問題との関係について整理した論文を翻訳中である。翻訳許可の取得等、既に必要な手続きは済んでおり、2015年度中に『のびゆく農業』(農政調査委員会より刊行)シリーズとして取りまとめる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた、各地域での聞き取り調査とデータの収集は、満足の行く成果が得られた。また、研究成果の発表も、論文投稿という形で概ね順調に実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画にあったように、2015年度も同じ調査地での定点観測を継続していく。ただし、2014年度はややフィールドワークに研究時間が割かれることが多かったので、2015年度はそのとりまとめと、成果の公表に多くの時間を割きたい。また、海外の学会への参加を、自分の研究に最も効果的であるやり方で、検討したい。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金を全く支出せずに、全て自分で調査研究を実施したことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額を人件費・謝金として利用するかどうかは、研究の進捗状況にもよるので現在は判断できない。調査回数、学会参加回数の増加に充てることも検討している。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] コメント2014
Author(s)
西川邦夫
Organizer
日本地域政策学会
Place of Presentation
金沢星稜大学(石川県)
Year and Date
2014-07-13
Invited
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