2014 Fiscal Year Research-status Report
積雪地域の樹園地における秋肥は土壌環境に対して負のインパクトを与えるのか?
Project/Area Number |
26850149
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
遠藤 明 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (70450278)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 窒素循環 / リンゴ園 / 土壌理化学性 / 数値解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては果樹の生育面と土壌の環境面の双方から推奨できる、施肥体系や土壌管理技術を確立することを目標としている。また、樹園地における窒素循環機構を明らかにする目的で本研究を遂行している。 当該年度では、既往の研究成果を精査しながら、リンゴの春肥前後、生育中期、収穫後において、青森県内の2種類の土壌型(中粗粒灰色低地土および腐植質黒ボク土)のリンゴ園(青森県藤崎町に位置する農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場リンゴ園と青森県弘前市内のリンゴ園)において、土壌断面調査を行い、深度10, 30, 50, 70, 90, 100 cmより攪乱土と不攪乱土壌を採取した。また、体積含水率・電気伝導率・地温センサーを任意の深度に埋設し、現在においても土壌環境の連続モニタリングを行っている。さらに、サンプリングにおいて採取した土壌試料の透水性・保水性・熱物性等の土壌物理性を測定することで、リンゴ園における土壌物理性の鉛直プロファイルを作成した。以上の観測や実験を行うことにより、数理モデルの精緻化および数値解析を実施するのに必要な各種パラメータを整備した。当該年度から引き続き、降雪・融雪を加味した数理モデルの改良を実施している状況にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書に記載した、当該年度の研究計画の9割以上を達成したため、上記のように評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、本研究を順調に遂行しているため、研究計画の変更は考えていない。今後は、降雪と融雪挙動を伴う樹園地中の水分・溶質移動に関する数値計算プログラムを改良しつつ、本数理モデルを検証していくことが重要と考えている。引き続き、スピード感をもって確実に成果をあげるよう努めたい。
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