2016 Fiscal Year Annual Research Report
Relarionship among cationic amino acid transporter, protein metabolism, and energy metabolism in porcine skeletal muscle
Project/Area Number |
26850170
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
石田 藍子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産研究部門 家畜代謝栄養研究領域, 主任研究員 (30414684)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | C2C12 / Cat-1 / Cat-2 / エネルギー不足 / リジン欠乏 / IGF-1 / デキサメタゾン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、C2C12培養筋管細胞を用いて、実験をおこなった。 まず、最初にC2C12の筋芽細胞から筋管細胞への分化に伴って、Cat-1とCat-2の発現量の変化について検討をおこなった。この、分化に伴い、Cat-1の発現量は変化しなかったが、Cat-2の発現量は、分化培地へ交換後1日で増加し、その後6日まで維持された。これらの結果から、筋管の分化に、Cat-1ではなく、Cat-2が重要な働きをしている可能性が示唆された。 次に、アミノ酸およびエネルギーによるCat-1およびCat-2のリジンおよびエネルギーの不足のモデルとして、グルコース欠乏培地を用いて実験をおこなった。その結果、リジン欠乏によりCat-1発現量は増加するが、Cat-2発現量は変化しなかった。一方、グルコース欠乏培地で培養したエネルギー制限状態において、Cat-1は発現量が増加するが、Cat-2は逆に低下することがあきらかとなった。 次に、栄養状態により変化するホルモンによるCat-1およびCat-2の発現量への影響を調べるために、インスリン、インスリン用成長因子(IGF-1)デキサメタゾン(Dex),トリヨードサイロニン(T3)を培地に添加した。その結果、Cat-1はインスリン、IGF-1で発現量が増加し、Dexで減少するが、T3では発現量に変化がなかった。一方、Cat-2はIGF-1、インスリン, およびDexのいずれの添加によっても、発現量が減少した。これらの結果から、インスリンおよびIGF-1はCat-1の発現量を増加し、一方でCat-2の発現量を低下させるが、DexはCat-1、Cat-2ともに発現量を低下させることが明らかになった。
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