2014 Fiscal Year Research-status Report
乳牛の発情・排卵障害の内分泌メカニズムとNK3受容体作動薬による新規治療法の検討
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26850195
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
遠藤 なつ美 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (40726684)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 発情・排卵障害 / 乳牛 / シバヤギ / ニューロキニン3受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、乳牛の無発情や排卵遅延などの発情・排卵障害の内分泌メカニズムを後大静脈からの採血法を用いた研究アプローチによって解明するとともに、ニューロキニン3(NK3)受容体作動薬を用いた新規治療法の開発を目指す。研究計画に従い、これまでに以下の研究を遂行した。
1. 発情・排卵障害の内分泌メカニズムの解明・・・卵巣からのステロイドホルモンの分泌状態とその代謝状態に注目し、その背景にある栄養・代謝機能との関連も含めて発情行動・排卵への影響を明らかにするため、発情期の行動量を加速度センサーを用いて定量し、卵巣機能を調べるための採血と超音波画像検査を行った。現在、サンプリングならびにデータの解析を進めている。
2. NK3受容体作動薬を用いた発情・排卵誘起法の検討・・・シバヤギにNK3受容体作動薬であるセンクタイドを単回あるいは持続的に投与した結果、持続的に投与した場合はLH分泌への効果が高く、4/6頭のヤギで排卵が誘起されることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
乳牛を用いた実験計画は、供試可能な牛を揃えることができなかったため予定していた実験の一部は先送りとなったが、代替法としてシバヤギを牛の研究モデルとして用い実験を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
ヤギでの実験は順調に進んでいるため、当初の計画通り研究を遂行し、牛に応用可能な基礎データの取得を進める。乳牛を用いた実験計画についても、今年度は供試可能な頭数を確保する準備を進めており、実施可能な範囲で実験を行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
当初予定していた旅費および人件費・謝金の支出が今年度はなかったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果を学会において発表するための旅費での使用と研究に必要な消耗品を購入するための物品費としての使用を予定している。
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