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2014 Fiscal Year Research-status Report

GlycoPEGylationによる簡便な糖タンパク質合成手法の開発

Research Project

Project/Area Number 26860019
Research InstitutionThe Noguchi Institute

Principal Investigator

後藤 浩太朗  公益財団法人野口研究所, 研究部, 研究員 (30321673)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
KeywordsGlycoPEGylation / PEG化 / 糖加水分解酵素
Outline of Annual Research Achievements

「GlycoPEGylation」は糖タンパク質の糖鎖部分に選択的にPEG鎖を導入することができる優れた手法である。しかしながらこの手法では、糖供与体としてPEG化された糖ヌクレオチドが必要不可欠となり、その安定性などから大量に調製することは非常に困難である。また反応に用いる糖転移酵素自体も高価である。これらの理由からこの方法は大変優れた手法ではあるが、一方で大量調製には適していないと言える。そこでこの問題点を解決するために、糖転移酵素と比べて安価である糖加水分解酵素を用いる手法を新たに開発することを考えた。糖加水分解酵素としてはまず、エンド-N-アセチルグルコサミニダ-ゼ (Endo-M)に着目した。このEndo-Mを用いる糖転移反応の基質としてはGlcNAcオキサゾリン誘導体を用いる。一般にオキサゾリン誘導体は対応する糖ヌクレオチドと比較して格段に安定であるため、大量調製もより容易である。しかしながら、現状ではN-アセチルグルコサミンのどの官能基にどのくらいのPEG鎖を導入すればEndo-Mなどの酵素の基質として認識されるか全くわかっていない。
そこで本年度はまず出発原料であるグルコサミンおよびN-アセチルグルコサミンの各官能基にPEG鎖を導入した基質の調製を試みた。種々検討した結果、各水酸基にPEG鎖を効率的に導入する合成ルートを確立することができた。この際、PEG鎖と各水酸基との結合様式は安定性を考えてエーテル結合を選択した。次いでPEG鎖の導入された各誘導体に対してオキサゾリン化をそれぞれ試みた。オキサゾリン化の方法についても種々検討した結果、現状ではブロモトリメチルシシランと三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を用いる方法が最も好ましいことが判明した。この方法を用いて各水酸基にPEG鎖が導入されたオキサゾリン誘導体の合成ルートをそれぞれ確立することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は糖加水分解酵素を用いたGlycoPEGylationを開発するためには必要不可欠であるPEG鎖の導入されたオキサゾリン誘導体の合成ルートの開発を行った。種々検討した結果、各水酸基にPEG鎖を効率的に導入できる合成ルートを確立することができた。これにより糖加水分解酵素を用いた糖転移反応に検討に入ることができると考えられる。また、合成ルート確立できたことにより、PEG鎖の長さを変更したい場合においても容易に目的の各オキサゾリン誘導体を合成することが可能になった。以上の点よりおおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

本年度は各水酸基にPEG鎖を効率的に導入できる合成ルートを確立することができたので、次年度は実際に糖加水分解酵素を用いた糖転移反応を試みる。まず、Endo-Mでの検討を行う。目的の糖転移体が得られない場合には酵素の種類や導入するPEG鎖の鎖長などを変えて種々検討する。また、水酸基だけでなくアミノ基にもPEG鎖を導入する方法についても検討する予定である。

Causes of Carryover

学会費や旅費として申請した分を使用しなかったことが理由と考えられる。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度の残金および次年度の予算は主に糖加水分解酵素を用いたGlycoPEGylationに必要不可欠な糖加水分解酵素やその他糖鎖合成の消耗品、さらには学会費などとして使用する予定である。

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Published: 2016-06-01  

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