2014 Fiscal Year Research-status Report
心筋梗塞におけるプロトン感知性受容体「GPR4」の生理的役割の解析
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26860056
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長坂 明臣 九州大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (10723877)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心筋梗塞 / プロトン感知性受容体 / GPR4 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウスに心筋梗塞処置を施し、GPR4の発現量変化(1~28日)をReal-time RT-PCRで確認した。その結果、GPR4は心筋梗塞時において余り発現量が変化しないことが明らかとなった。この結果により、GPR4の発現細胞は、梗塞時に浸潤してくる免疫細胞ではないことが示唆された。これまでGPR4 KOマウスでは、野生型マウスと比べて梗塞初期段階で生存率が悪化する事と、今回のReal-time RT-PCRの結果と合わせて考えると、心筋梗塞処置後初期の段階で元々心臓に存在するGPR4発現細胞が病態に関与していることが考えられる。そこで、心臓組織から各種細胞を分取し、mRNAの発現を調べたところ、ある細胞のみが顕著にGPR4の発現が高かった。また、心筋梗塞処置後1日目のGPR4 KOマウスは野生型マウスより、炎症関連遺伝子の発現量が有意に低下していることを見出している。以上の結果により、今後の心筋梗塞の解析する時期は1日目に定めることに成功した。 GPR4の機能解明を目的として、現在GPR4のモノクローナル抗体を作製中である。何度か挑戦した結果、ようやく、抗体価が十分に上がった免疫動物から脾臓細胞を回収する事に成功した。現在、ハイブリドーマのスクリーニングを行っている。 これまでの結果により、GPR4の発現細胞を間接的ではあるが同定する事に成功した。更に、今後は、作製したGPR4に対するモノクローナル抗体で、GPR4発現細胞を直接同定することを目指すことができ、研究が大きく飛躍すると考えている。既にGPR4発現細胞の手掛かりをつかめているため、仮に抗体作製ができなかったとしても、in vitroの解析からGPR4の解析が行うことにより、心筋梗塞時のGPR4の役割解明につなげていけると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モノクローナル抗体を作製は少し遅れているが、mRNAレベルでの解析が進んでいるため、 問題はないと考える。Real-time RT-PCRの結果ならびに生存曲線の結果より、心筋梗塞処置後のGPR4の解析する時期を定めることができたため、現在、3日目のサンプルの回収ができている。今後は、そのサンプルを用いることにより、その解析の準備は出来ているため、達成度は、「おおむね順調に進展している」と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
モノクローナル抗体を作製し、GPR4の発現細胞を直接同定する。野生型マウスとGR4KOマウスGPR4発現細胞を単離、培養し、低pH刺激時における炎症性関連遺伝子等の発現を調べる。GPR4発現細胞が培養困難な細胞であった場合は、細胞株を使い、過剰発現株やsiRNAによるノックダウン細胞株を作成し、pH変化による生理的応答の確認ならびにシグナル経路の解明を行う。
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Research Products
(2 results)