2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel gene medicines based on the multifunctional nano-device using the regulatory-approved medical products
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26860107
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
兒玉 幸修 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (50448510)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 遺伝子デリバリー / 医薬品 / 硫酸プロタミン / コンドロイチン硫酸 / siRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
医療用医薬品を構成成分とするナノデバイスの開発を目的とした。昨年度までに硫酸プロタミン静注用(PRT)およびコンドロイチン硫酸ナトリウム注射液(CS)を構成成分とする遺伝子ベクター(pDNA-PRT-CS複合体:CS複合体)の開発に成功し、in vitroにおける有効性を確認した。本年度はCS複合体のin vivoにおける有効性および安全性評価、およびsmall interfering RNA (siRNA)への応用を試みた。 モデル核酸としてホタルルシフェラーゼをコードしたpCMV-Lucよりもルシフェラーゼの発現が高いpDNAであるNanoLucを用いた。NanoLucと硫酸プロタミン静注用で構築したPRT複合体をマウスに静脈内投与した結果、肝臓、脾臓、肺で高い遺伝子発現を示した。一方、CS複合体を静脈内投与後は、脾臓において選択的に高い遺伝子発現を示した。また、PRT複合体、CS複合体を赤血球と混和させた結果、PRT複合体は凝集を引き起こしたが、CS複合体は凝集しなかった。 ルシフェラーゼを抑制するsiRNAに硫酸プロタミン静注用を様々な比率で添加し、siRNA-PRT複合体を構築した。さらに、siRNA-PRT複合体にコンドロイチン硫酸ナトリウム注射液を加えて、siRNA-PRT-CS複合体を調製した。これらの複合体は100 nm程度の安定なアニオン性微粒子を形成した。これらの複合体を、ルシフェラーゼを恒常発現させたメラノーマ細胞株B16-F10/Luc細胞に添加し、遺伝子抑制効果を評価したが、十分な抑制効果が得られなかった。現在、複合体の改良を行っているところである。
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Research Products
(5 results)