2014 Fiscal Year Annual Research Report
高病原性鳥インフルエンザウイルス感染に対する宿主免疫低応答性機序の解析
Project/Area Number |
26860271
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
安井 文彦 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, プロジェクトリーダー (40399473)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高病原性 / 抗体 / 低応答性 |
Outline of Annual Research Achievements |
H5N1高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1 HPAIV)感染に対する哺乳動物宿主の免疫応答については不明な点が多い。本研究では、マウス及びカニクイザルにパンデミックインフルエンザウイルス(H1N1pdm2009)又はH5N1 HPAIVを感染させ、経日的に抗体誘導とB細胞の活性化を比較解析した BALB/cマウスにA/Tokyo/2619/2009(H1N1)又はA/whooper swan/Hokkaido/1/08(H5N1)を経鼻感染させ、体重及び生存率を測定した。経日的に採材し、肺中ウイルス量と抗体価の測定、肺病理組織解析を行った。脾臓中のB細胞濾胞及び胚中心形成は、抗IgD抗体及びPNAを用いて免疫組織化学的に解析した。カニクイザルにA/Narita/1/2009(H1N1)、A/whooper swan/Hokkaido/1/08(H5N1)を感染し、上・下気道拭い液中及び肺組織中ウイルス量の測定、肺病理組織解析、抗体価測定、ならびに脾臓中B細胞の免疫組織化学的解析を行った。 H5N1 HPAIV感染BALB/cマウスは、著しく体重が減少し、感染11日後までに全個体が死亡した。一方、同一ウイルス量のH1N1pdm2009感染マウスは、ほとんど体重が減少せずに100%生存した。H5N1 HPAIV感染個体では、H1N1pdm2009感染個体に比べて、抗原特異的抗体価、中和抗体価、HI価はいずれも低値であった。また、H5N1 HPAIV感染とH1N1pdm2009 感染による脾臓中B細胞濾胞形成に差異が見られた。カニクイザルにおいて、H5N1 HPAIV感染個体は顕著に体重が減少し重症肺炎を発症したが、H1N1 pdm2009感染個体では体重減少は軽度で、かつ肺炎像も局所的であった。また、感染させたウイルス亜型間でB細胞濾胞形成に明確な差異が認められた。
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Research Products
(1 results)