2017 Fiscal Year Annual Research Report
Recombination mediated HPV DNA replication during the reproductive phase
Project/Area Number |
26860310
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松尾 理加 (楠本理加) 名古屋大学, 環境医学研究所, 学振特別研究員(RPD) (90514133)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | HPV / 複製 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトパピローマウイルス(HPV)は約8 kbpの環状DNAをゲノムとしてもつ。ウイルスDNAの複製には、ウイルスゲノムがコードするDNAヘリカーゼであるE1と、ウイルスDNAの複製起点に結合するE2、宿主細胞の複製因子が必要である。現在170種類以上のHPVの型が報告されているが、日本では16型HPVが最も多く子宮頸がんから検出されることから、HPV16の複製機構について解析を行っている。ウシパピローマウイルスE1はAnaphase-promoting Complex (APC)によりユビキチン化され、分解誘導されることが示唆されている。ヒト胎児腎293細胞よりAPCのサブユニットであるcdc27をノックダウンし、HPV16 E1を強制発現させたところ、E1のタンパク質レベルが上昇した。また、HPV16 E1のC末端に位置するAPC認識配列は3ヶ所存在し、それぞれをアラニンに置換したE1タンパク質についても同様に解析した。E1(R619A/L622A)やE1(R537A/L540A)のタンパク質レベルはcdc27ノックダウンにより増加したが、E1(K628A/E629A)のタンパク質レベルはcdc27をノックダウンしても変化がなかった。これらのことから、HPV16 E1もK628/E629を介してAPCにより制御を受けている可能性がある。K628/E629はDNAヘリカーゼドメインにあることから、E1のDNA複製活性がAPCによる制御に影響を与えるか検討が必要である。
|
Research Products
(6 results)