2016 Fiscal Year Research-status Report
組織構造を考慮した3次元的なCTVマージンのシミュレーションとその評価
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26860405
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
堤 真一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60647866)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 放射線腫瘍学 / 放射線治療 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
今回の研究の目的は、放射線治療治療計画におけるCTVマージンを正確に計算するのに必要な腫瘍の微小浸潤のシミュレーションを行うソフトウエアを開発し、評価を行う事である。 今年度もこの研究に最も重要なソフトウエアの開発を引き続き行った。 過去に、2次元1平面で組織構造を考慮したCTVマージンをシミュレーションするソフトウエアを自ら作成し、10例のMRI画像を用いて、前頭葉および側頭葉に仮想的な1cmの腫瘍を設定して、2次元的な微小浸潤のシミュレーションを行いその有効性は示した。ただ、臨床的な応用を考えると2次元1平面の結果では不十分で3次元の構造の考慮が必要であり、今研究ではソフトウエアの3次元への拡張を行っている。 ただ、この拡張は決して容易ではなく様々な問題点がある。計算量の増大や、データの扱いに工夫が必要であることが昨年度までの研究で判明し、今年度はこれらの問題を解決するために様々な工夫を行った。 3次元でデータを扱う問題については今年度で解決の目処がたった。シミュレーションに必要とされる精度や計算が必要な領域の見直しなどを行うことで、ある程度の改善できることが分かり、これらの変更を行っている最中である。ただ、これらの工夫を行ってもやはりある程度の計算量の増加は避けられないため、実際にシミュレーションを行う件数を減らす事や、狭い空間に限局したシミュレーションを行う事で最終的なデータ解析を行う予定とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ソフトウエアの完成に予想以上の時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定では多数の画像に対してシミュレーションを行う予定であったが、現時点での完成度では次年度1年間では終わらないため、検証例を減らす事や、計算範囲を限定するなどの変更を行うことで、研究の成果を出す方針である。
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Causes of Carryover |
研究に遅れが生じたたため、これに伴い今年度の使用額が予定より減少した。このため、次年度使用額が生じた
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額については、使用時期のずれが生じたが当初の予定通り研究に必要な費用としてH29年度に使用する予定である。
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