2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26860428
|
Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
大田 えりか 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (40625216)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 疫学 / 低出生体重児 / 妊娠中の体重増加量 / 栄養 / 予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的1の低出生体重児予防に介入効果のある妊娠中の栄養介入の包括的オーバービューレビューを実施した。コクラン妊娠出産グループに出版されている725のコクランレビューの中から、妊娠中の栄養介入に関するランダム化比較試験の結果を網羅的に収集する。その中から、低出生体重児(出生体重2500g未満)またはSmall for gestational age(出生体重曲線の10%tile未満)をアウトカムとしている該当する論文を収集した。妊娠中の栄養介入の関連の論文は13論文あり、そのうちの3つの介入で統計学的に効果に有意差があった。低出生体重児出生予防に効果があったのは、バランスのよいタンパク質、マルチ微量栄養素+ビタミンA、マルチ微量栄養素であった。現在投稿論文を作成中である。 研究目的2の最も死亡リスクの低い適正出生体重(optimal birthweight)を明らかにした。先行研究(Graafmans 2002)の手法に基づき、日本の人口動態統計の出生票と死亡票を30年間リンケージさせた。死産票のデータとリンケージさせたデータを合体させてスプライン曲線を描き、最も死産や死亡のリスクが低い出生体重を明らかにした。2010年におけるoptimal birthweightは3481 g (95% CI: 3421ー3545) であった。現在投稿論文を準備している。適正体重増加量のノモグラム作成は、現在分析中である。引き続き平成27年度に実施する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度実施を予定していた研究は、すべて実施することができたが、現在投稿中のものや準備中のものがあり、国際学会発表のみで出版はまだされていない。ノモグラム作成は実施中で、論文完成は平成27年度になる見込みである。おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、引き続きノモグラムの分析と、低出生体重児・多胎・死産の増加の経年変化を明らかにし、その要因を分析し、将来予測シミュレーションモデリングにて、低出生体重児の増加が将来の生活習慣病などのリスクを増加させるかどうか検証する予定である。
|
Causes of Carryover |
人件費や謝金の支払いを考えていたノモグラム作成の分析の開始が遅くなり、平成27年度にずれたため、繰り越して使用する予定である。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
ノモグラム作成の人件費・謝金として繰り越して使用する予定である。
|
Research Products
(2 results)