2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive study for preventing low birthweight delivery in Japan
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26860428
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
大田 えりか 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (40625216)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 低出生体重 / 母子保健 / 疫学研究 / 人口動態 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本の平均出生体重は減少の一途を辿り、近年、低出生体重児が増加している。低出生体重児は、出生後の予後や死亡率のみならず、将来の生活習慣病発症のリスクを高めるとされ、効果のある妊娠中の栄養管理および介入が重要である。 本研究では,これまでに研究代表者が一貫して行ってきた低出生体重児出生予防研究の中で、人口レベルの日本人在胎週数別出生時体重基準値作成に関する研究(H24-25,科研費若手B)をもとに、包括的な効果のある栄養介入エビデンスの集積、臨床で応用できる目安の出生体重および体重増加量のリスクについて明らかにすることなどから、我が国における包括的な低出生体重児出生予防の実現へ発展させることを目的としている。 平成28年度は、人口レベルのデータ解析に関しては、30年分の人口動態調査の出生票を分析し、増加している低出生体重児の要因を分析し、若い年齢の女性のリスクが増加していること、早産よりも正期産の低出生体重児の割合の方が多いことを明らかにすることができた。また、1979-2010のの出生票と死亡票・死産票をマッチングさせ、最も死亡率が低い出生体重であるoptimal birthweightを算出した。またマッチングさせたデータベースを用いて周産期死亡率のリスク要因を分析したところ、周産期死亡率に関連していたのは、低出生体重児、早産、過期産、貧困と非雇用の世帯であった。周産期死亡率は減少傾向だが、死産の割合が83.6%から92.1%に増加していることが明らかになった。そのため、死産を予防するために有効な妊娠中の介入をコクランレビューを用いてオーバービューレビューを作成し、妊娠中の有効な介入を明らかにした。
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