2017 Fiscal Year Annual Research Report
The relationship between Clostridium difficile derived from pigs and human clinical isolates
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26860441
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
臼井 優 酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (60639540)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Clostridium difficile / 堆肥 / One health |
Outline of Annual Research Achievements |
海外の報告等をもとに出荷前の豚に比べて分離率が高いことが予想される子豚糞便120検体からClostridium difficileの分離を行った。結果、69検体(58%)からC. difficileが分離された。分離株の多くは、海外で拡散している強毒型リボタイプ078であり、日本の子豚が強毒株を高率に保菌していることが明らかとなった。また、これらの株と海外で拡散している株についてMLVA解析による比較を行ったところ、非常に類似していた。日本は海外から種豚を輸入しており、リボタイプ078を含むC. difficileは、種豚の輸入またはヒトの移動により、海外から日本の豚へ侵入し日本の豚の間で拡散したことが示唆された。現在のところ、日本のヒトにおいてリボタイプ078は拡散していないが、豚からヒトへの伝播について、今後注視する必要がある。 次に、動物からヒトへのC. difficileの伝播を防ぐためには、伝播経路を明らかにする必要がある。豚農場の完熟堆肥14検体からC. difficileの分離を行ったところ5検体(36%)からC. difficileが分離された。以上のことから、堆肥化処理を経てもC. difficileは死滅せず、堆肥中に残存することが明らかとなり、ヒトへの伝播経路の一つとなっていることが示唆された。また、市販野菜242検体のうち9検体(3.7%)からC. difficileが分離された。以上の結果より、野菜はヒトに対して病原性を示すCDを保菌しており、野菜からヒトに伝播した場合にはC. difficile感染症を引き起こす可能性があることが示唆された。
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Research Products
(2 results)