2014 Fiscal Year Research-status Report
胆道がんにおける線維芽細胞増殖因子受容体融合遺伝子は治療標的となるか?
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26860537
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
近藤 俊輔 独立行政法人国立がん研究センター, 早期・探索臨床研究センター, 医員 (90546201)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 胆道がん / FGFR / 融合遺伝子 / 分子標的治療薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は胆道がんにおける線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)の融合遺伝子の発現を検出する①新たな診断方法の開発とFGFR2に対する②新規分子標的治療薬の選別を行い、世界に先駆けて、胆道がんに対する医師主導臨床試験を実施するための前臨床研究として実施することである。 本研究に関連している3つの研究が同時進行している。まず、①胆道がん細胞株を用いたin vitro研究:FGFR2融合遺伝子の安定細胞株を作成し、FGFR2を標的とした治療薬の選定を行っている。現在、遺伝子導入を行い安定細胞株を作成中です。②FGFR2融合遺伝子の臨床検体における発現、既知の報告に沿ったFISH法による検出を実施している。③早期臨床開発として第I相臨床試験を実施し、安全性を確認するとともにFISH法により検出されたFGFR2融合遺伝子を有する患者においては試験への登録を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
FGFR2融合遺伝子(FGFR2-AHCYL1およびFGFR2-BICC1)の強制発現株を作成中である。一方で、臨床検体を用いたFGFR2の発現については既報(Arai, et al. Hepatology 2013)に比較しその検出頻度が低い。そのため、本研究施設において実施中である第I相臨床試験への登録が少数にとどまっている。 FGFR2融合遺伝子の検出においてFISH法あるいは次世代シークエンサーを用いた検出を含めて再考を要する状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床でのFGFR阻害剤の開発状況と並行し、コンパニオン診断法としての意義を検討するとともにin vitro研究を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画の進捗がやや遅れていることにより本年度使用額が繰り越された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画に沿って実施するために消耗品の経費支出を予定している。
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