2015 Fiscal Year Research-status Report
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を背景とした肝硬変における形態変化機構の解明
Project/Area Number |
26860539
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
尾崎 公美 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (00714651)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 非アルコール性脂肪肝炎 / 肝硬変 / 肝炎ウイルス / アルコール性肝硬変 |
Outline of Annual Research Achievements |
容量測定を主とした前年度の研究に引き続き、本年は組織学的所見の比較検討を実施した。肝硬変状態における線維化の量や分布、偽小葉のサイズ等は確かに原因によって差異があるが、個々の症例によってもかなりばらつきがあった。これらの所見はあくまで結果であり、変形の原因を特定するには至らなかった。完成された肝硬変における実質の後輩に関しては原因による差異は目立たなかったが、これは画像で得られた所見と同等であり、かつこれまでの知見とほぼ変わらなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度の組織学的標本を主体とした検討では、生体における最も重要な要素であると思われる血流の影響を加味することが難しかった。組織学的検討で得られる所見は全て「結果」であり、原因となっている複数の要素を同定するには至らなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
肝硬変における肝変形には、組織学的改変と血流が複雑に関与していると思われる。画像は生体における現状を把握できる唯一の手段である。組織学的所見の検討で得られた結果は肝硬変状態に陥ったのちに至った「結果」であり、原因を模索するには、生体モデルにおける検討が必要と考えている。動物実験も念頭におきつつ、やはり画像所見や画像を用いた血管分布や容量測定といった画像を基とした検討を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
組織標本の検討に想定以上に時間を要し、その割には芳しい成果を得る事ができなかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
組織標本のバーチャルスライド化、画像データを基とした容量測定、血管解析ソフトの新バージョンへの更新、得られたデータの保存媒体、学会参加等を予定している。
|
-
-
-
[Journal Article] IgG4-related disease: dataset of 235 consecutive patients2015
Author(s)
Inoue D, Yoshida K, Yoneda N, Ozaki K, Matsubara T, Nagai K, Okumura K, Toshima F, Toyama J, Minami T, Matsui O, Gabata T, Zen Y
-
Journal Title
Medicine (Baltimore)
Volume: 94(15)
Pages: e680
DOI
-
[Journal Article] 脾臓摘出術を先行した横隔膜浸潤を伴う脾悪性リンパ腫の1例2015
Author(s)
寺川 裕史, 小林 隆司, 所 智和, 竹下 雅樹, 堀川 直樹, 大澤 幸治, 尾崎 公美, 小林 佳子, 寺山 昇, 岡田 英吉, 薮下 和久
-
Journal Title
癌と化学療法
Volume: 42
Pages: 1836-1838
Peer Reviewed
-
-
-
-