2014 Fiscal Year Research-status Report
心房中隔欠損症に合併した心房細動における不整脈基質の解明及び包括的治療戦略の確立
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26860562
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中川 晃志 岡山大学, 大学病院, 助教 (70726132)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心房細動 / 心房中隔欠損症 |
Outline of Annual Research Achievements |
当院でのASDカテーテル閉鎖術を前提に受診した発作性または持続性AF合併ASD患者において、疾患および研究に関する十分な理解が得られかつ同意を得た場合にのみ、ASDカテーテル閉鎖術に先行してAFに対するカテーテルアブレーションおよび電気生理学的検査を施行する。AFに対するカテーテルアブレーションに同意が得られなかった患者においては、同意を得た上で観察研究の比較群とする。 電気生理学的検査ではまずカテーテル電極を用いて左右心房を個別にmappingし、CARTO® system上にvoltage mapを記録する。CARTO® systemではカテーテル電極による心内電位記録と磁気を利用して得られるカテーテル電極の解剖学的位置を同時にコンピューター処理することで、電気的情報を伴った心臓3D画像をコンピューターディスプレに描出することが可能であり、本研究に有用性が高い。さらに低電位領域の分布や定量的評価をCARTO®システム付属のソフトを用いて解析する。続いてisoproterenolや心房頻回刺激、心房期外刺激などを用いて心房細動を誘発し、そのトリガーとなった上室期外収縮の起源について、心内各部位(右房、上大静脈、冠静脈、左右肺静脈)に配置した電極カテーテルにて同時記録した電位の早期性を基に検討を行なう。これらの検討結果を基にASDに合併したAFの電気生理学的な特徴(左右心房筋の電気的傷害の評価およびAFのトリガーとなる上室期外収縮の起源の同定)について総合的な検討を加える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AFに対するカテーテルアブレーションを施行する。アブレーション法としては拡大肺静脈隔離術とし左房内への更なる修飾的アブレーションは原則施行しないこととする。また術後に抗不整脈薬は投与しないことを原則とする。術後は1回/月程度の外来フォローを行ない、3ヶ月以上AFの再発を認めなかった場合はASDカテーテル閉鎖術を施行する(ハイブリッド治療群)。一方、3ヶ月以内にAF再発を認めた場合はカテーテルアブレーションの再セッションを行なう。ASDカテーテル閉鎖術は国内唯一使用可能であるAmplatzer® septal occluderを使用し施行する。ASDカテーテル閉鎖術後はAF再発の有無に関して前向き観察研究を行なう。術後1、3、6、12ヶ月に血液検査、心臓超音波検査、胸部レントゲン、心電図検査を行なうことは、ASDカテーテル閉鎖術後の検査として義務づけられている。加えて、動悸などの自覚症状があった場合などは12誘導心電図、ホルター心電図、携帯型心電図を用いてAF再発の評価をする。ASDカテーテル閉鎖術前のAFに対するカテーテルアブレーションに同意されず観察研究への参加にのみ同意が得られた患者群は比較対照群として同様に前向きに検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
1)データの蓄積に伴い、ASDに合併したAFの電気生理学的な特徴(左右心房筋の電気的傷害の評価およびAFのトリガーとなる上室期外収縮の起源の同定)について総合的な検討を加える。 2)対象患者数の増加およびフォロー期間の長期化に伴い、ASD閉鎖前にAFカテーテルアブレーションを施行した群としていない群でASD閉鎖術後のAF再発に関する比較を行い、ASDに合併したAFに対するカテーテルアブレーションの有用性を示すべく、臨床的背景の相違なども加えて検討する。そしてASDに合併したAFに対するカテーテルアブレーションが有用と考えられる患者の層別化を試みる。比較対照群となるAFに対するカテーテルアブレーションを施行しなかった患者について十分な数が得られなかった場合は、代替として当院でAFカテーテルアブレ-ションを行なった非ASD患者を対象としての比較検討も可能である。 1)、2)について解析が進めばそれぞれ学会あるいは論文での報告を随時行なう。
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Causes of Carryover |
消耗品費にかかる費用が使用計画よりも少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品費として主に電極カテーテルに使用予定である。
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Research Products
(1 results)