2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規HDL自己形成型蛍光ペプチドの開発と早期動脈硬化バイオマーカーの確立
Project/Area Number |
26860592
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
川内 絵未 福岡大学, 医学部, 助教 (50714416)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ペプチド / アポA-1 / 動脈硬化 / HDL |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちはこれまでHDLの機能を増強させる合成HDLの開発を進め、ABCA1輸送体依存的に作用し、生体内にてHDLを自己形成する実用化に適した新規アポ蛋白A-I類似ペプチドの開発に成功した(FAMP=Fukuoka University ApoA-I Mimetic Peptide)。このペプチドは、ABCA1依存性コレステロール引抜き能を増加し、小粒子HDLの新生を増加させることによりHDLの機能活性を亢進しマウスにおける大動脈プラークを抑制することが明らかとなっている。放射線標識した68Ga-DOTA-FAMPは、動脈硬化ウサギにおける大動脈プラークを描出・イメージング出来るということから、本ペプチドはプラーク局所に留まり抗動脈硬化作用を発揮している事が確認できている。そこで、本ペプチドの多種蛍光標識トレーサーを作製、開発することによって、そのターゲット分子、作用メカニズムの詳細を明らかにすることが、本研究の目的である。まず蛍光分子としてFITCを選択し、脱離を防ぐために通常FAMPのN末端にβ-Alaを追加した。結果、通常FAMPと比較しても機能性の変わらないFITC-FAMPの合成に成功した。私たちはFAMPが炎症部位やプラーク局所に集積することからFAMPが単球に吸着し動脈硬化巣まで輸送されると考えていた。しかしながら、FACSシステムにおいてFITC-FAMPは好中球とポジティブを示した。これにより血中で好中球に吸着したFAMPは全身に輸送され、炎症部位や動脈硬化巣に集積することが示唆される。FITC-FAMPは今後の様々な実験に応用できることが期待される。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] The ApoA-I mimetic peptide FAMP promotes recovery from hindlimb ischemia through a nitric oxide (NO) -related pathway2016
Author(s)
Kohei Takata, Satoshi Imaizumi, Emi Kawachi, Eiji Yahiro, Yasunori Suematsu, Tomohiko Shimizu, Satomi Abe, Yoshino Matsuo, Kyoko Nakajima, Tetsuhiko Yasuno, Shiro Jimi, Bo Zhang, Yoshinari Uehara, Shin-ichiro Miura, Keijiro Saku
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Journal Title
International Journal of Cardiology
Volume: 207
Pages: 317-325
DOI
Peer Reviewed
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