2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26860594
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 薫子 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (40399853)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CT3次元気道解析 / 気管支拡張薬 / 慢性閉塞性肺疾患 / 気道 / 気腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
COPDにおける気管支拡張薬による気管支拡張効果の決定部位の検討として、吸入ステロイド薬/長時間β2刺激薬合剤の気管支拡張効果に関する論文を執筆しEuropean Journal of Radiology84(2015)1196-1201に掲載された。結果として①吸入抗コリン薬に良好に反応する群では3(区域枝),4次分枝と比較し、5,6次分枝でより強い気管支拡張効果を得ていたが本薬剤の良好反応群においては3次~6次までほぼ同程度の気管支拡張効果を認めた。また同論文内では、②気管支の各分岐でランダムな気管支の選択を行い、分岐間のほぼ真ん中の気管支内腔面積を測定する我々の方法論における検者間のばらつきにおける級内相関係数が0.801の高さであることも報告した。さらには③1年間臨床的に安定したCOPD患者を対照群としたところ本薬剤への反応性が乏しかった群であっても統計学的有意差をもって気管支が拡張していたことも示された。②、③は我々の3次元気道解析法の妥当性における検討であり、今後の我々の解析の信頼性を担保しうる結果であった。前向き観察研究である北海道COPDコホート研究では毎年CTを撮像しており、北海道大学病院の同一機種で撮像された経年的なCTデータを用いて、気腫病変、気道病変、末梢血管病変の変化を検討中である。同研究では5年間の1秒量の変化により急速低下群、低下群、維持群というphenotypingがおこなわれている。(Am J Respir Crit Care Med. 2012) その中で特に1秒量の急速低下群の特長を検索しているが、他群と比較し気腫、気道、末梢血管病変における変化には明らかな差を認めていないが、今後もより多面的な検討を試みる。
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Research Products
(3 results)