2016 Fiscal Year Annual Research Report
The role of Pten in the cell-fate determination of epithelial cells in lung development
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26860610
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| Research Institution | University of Miyazaki |
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Principal Investigator |
三浦 綾子 宮崎大学, 医学部, 研究員 (70710903)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 肺発生・分化 / Pten / Notch / Senescence |
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| Outline of Annual Research Achievements |
発生における肺上皮細胞運命決定と肺形成過程の分子機構を理解することは、正常肺修復機構および肺リモデリング疾患の病態機構解明に貢献する。癌抑制遺伝子Ptenの肺発生における役割は明らかにされていない。我々は肺上皮細胞特異的Pten欠損(SP-CrtTA/(tetO)7-Cre/Ptenflox/flox ; PtenKO)マウスを用い、肺発生でのPtenの役割を解析した。PtenKOマウスは出生直後に低酸素血症で死亡した。組織学的に細気管支上皮過形成とterminal sac stage(E18.5)以降の肺胞形成不全がみられた。単離肺上皮細胞を用いたマイクロアレイ解析、qPCR、western blottingならびに肺組織免疫染色の結果、PtenKOマウスでClub細胞、神経内分泌細胞、杯細胞、Ⅰ型肺胞上皮細胞(AECI)の増加とⅡ型肺胞上皮細胞(AECⅡ)、線毛上皮細胞の減少がみられた。電子顕微鏡解析において、PtenKOマウスでAECⅡがみられず、未分化の肺胞前駆細胞、Club細胞、杯細胞の増加と線毛上皮細胞の減少がみられた。分化制御因子について、PtenKOマウス肺上皮でNotch受容体, Hes1, Mash1, Sox2の発現が亢進していた。肺形態形成について、PtenKOマウスでE18.5以降の肺胞領域でのKi67陽性細胞が著減し、細胞老化マーカーであるSA-β-Gal陽性細胞が増加していた。PtenKOマウス肺上皮ではp53経路の下流分子であるp21, p16の発現が増加していた。ヒト肺上皮細胞を用いたPten siRNA遺伝子導入によるPtenノックダウン解析でも同様の結果であった。以上より、上皮Ptenは肺発生におけるNotch経路とp53経路を制御し、上皮細胞の細胞運命決定と細胞老化プログラムを制御することで、正常な肺発生に重要であることが示された。
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