2014 Fiscal Year Research-status Report
心腎連関におけるFGF21とインスリン抵抗性を介する動脈硬化進展機序の解明
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26860636
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
北川 正史 岡山大学, 大学病院, 助教 (80644377)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病 / インスリン抵抗性 / 動脈硬化 / FGF21 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、慢性腎臓病(CKD)の動脈硬化進展におけるFGF19/21-βKlotho の意義と題し、動脈硬化病変、心機能とヒト血中FGF19/21濃度の意義について検討することとした。当院の外来・通院中のCKD患者の登録を進めている段階である。予備的なデータとしては、CKD患者116名において、ELISA法にて血中FGF21を測定し、各種血管指標との関連を検討した。血管指標として、①血管内皮機能:上腕動脈血流依存性血管拡張反応(FMD)、②動脈コンプライアンス:上腕・足首脈波伝播速度(baPWV)、③動脈壁肥厚・プラーク:総頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)、④血管石灰化:腹部CTによる血管石灰化指数(ACI)を評価した。血中FGF21は、血管内皮機能(FMD)と有意な負相関を、動脈スティフネス(baPWV)、頸動脈プラーク(maxIMT)、腹部血管石灰化(ACI)と有意な正相関を示した。多変量解析において、血中FGF21はFMD<6%、max≧1.1mm、ACI>0%の独立した規定因子であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例登録については、少し遅れがある。血中FGF19/21の測定はできているが、血中FGF21と心機能との関連については、まだ施行できていない。またFGF19と心血管指標の関連性についての検討ができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、症例数を200症例まで増やし、FGF19/21と心血管指標との関連性について、検討をしてく方針である。また平成27年度の検討項目に掲げた、血中FGHF19/21/23と腎予後、心血管予後との関連についても検討をしていく方針である。
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Causes of Carryover |
初年度は、各種ELISA kit購入を中心に使用したが、症例登録の遅れもあり未測定の検体があるため、次年度への持ち越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に持ち越しとなった額は、今後未測定のELISA kitの購入にあてる予定である。
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