ニオイ記憶検査法による認知症発症予測精度の向上に向けた研究

2014 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 26860657
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 馬場 徹 東北大学, 大学病院, 助教 (90633743)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2017-03-31
• Keywords: 嗅覚検査 / 認知症

Outline of Annual Research Achievements

多くの認知症疾患において発症前~病初期に嗅覚障害が認められることが明らかになってきているが、本研究ではニ オイ記憶の検査手法を確立し、より高感度に認知症疾患における嗅覚障害を検出することを目的としている。そのために、健常者・軽度認知機能障害患者および認知症患者におけるニオイ記憶障害を新たな手法で縦断的に評価し、その臨床的特徴や責任病巣を明らかにしようとしている。
当該年度では認知症患者に実施可能なニオイ記憶検査法の検査手順を確立し、嗅覚障害に関連することが知られている記憶障害の検査、および視空間認知機能障害や遂行機能障害、言語障害といった様々な認知機能ドメインの神経心理検査も含めたデータ採取を開始している。
疾患群としてはパーキンソン病、レビー小体型認知症、アルツハイマー病を中心にエントリーを行なっており、これらのデータを管理できる情報データベースを作成しデータ入力を開始した。
同時に、脳MRI撮像シークエンスを決定し、voxel-based morphometry解析が可能な画像収集を開始し、画像データベースへの保存も順次行なっているところである。
今後は健常者のエントリーを増やして健常データベースの構築を行い、疾患群との比較が可能になるような形式でのデータ集積を行なっていく予定である。また軽度認知機能障害（MCI）群のエントリー数は当初の見積もりよりも少なかったため、今後外来患者を中心にエントリーを増やしていく予定である。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

健常群のエントリー数が当初の予定よりも少ない。

Strategy for Future Research Activity

患者のエントリー数を増やすため、研究実施施設を増やし研究目標に達するよう調整する。

Causes of Carryover

物品費が当初の予想よりもかからなかったため

Expenditure Plan for Carryover Budget

次年度以降の検査キット購入費用として使用する