2015 Fiscal Year Research-status Report
振動分光技術を用いた非標識α-シヌクレインのin vivo定量的測定法の開発
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26860660
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長島 優 東京大学, 医学部附属病院, 特別研究員PD (20635586)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | シヌクレイン / 振動スペクトル / ラマン分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
1). 組織中での振動スペクトル測定技術の開発:ヒト剖検脳中でのLewy小体(シヌクレイン凝集体)の振動スペクトルを取得するためには、非染色試料で振動スペクトル画像を取得した後に、免疫染色を行ってLewy小体を同定し、Lewy小体のある画素での振動スペクトルを同定する、という手続きが必要である。振動スペクトルの測定と免疫染色画像の撮影の間に、免疫染色操作が入るため、二つの測定を同じタイミングで連続して行うことはできない。このような実験を確実に行うためには、先に振動スペクトル測定した部位と同じ標本上の場所を、免疫染色後に定位するための位置あわせの技術が必要になる。本研究では、この問題を解決するために、明視野画像から自動で検出した細胞の輪郭を免疫染色前後で比較し、互いにsuperimposeすることで、免疫染色後にはじめて確認できるLewy小体の位置を、振動スペクトル画像上で特定する画像処理プログラムを製作した。 2). 非線形ラマン分光装置の開発:昨年度構築したCARS分光の測定系の光源には、施設共用のチタンサファイアレーザーを利用していた。施設共用の光源を使った測定は確保できるマシンタイムが限られることが、研究を進める上でのボトルネックになっていた。本年度は、新たに本研究のためにチタンサファイアレーザーを自作した。自作したチタンサファイアレーザーからのパルス光を、作成したCARS分光光学系に導き、クロロホルムのCARS信号の測定に成功した。 3). 培養細胞系でのα-シヌクレイン凝集体の作成:培養細胞を用いて、α-シヌクレイン凝集体を作成する系を構築中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
装置開発に時間がかかっており、α-シヌクレイン凝集体のヒト脳組織中・培養細胞標本中での振動スペクトル測定が、まだできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
α-シヌクレイン凝集体のヒト脳組織中・培養細胞標本中での振動スペクトル測定を目指す。
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[Journal Article] Atypical parkinsonism caused by Pro105Leu mutation of prion protein: A broad clinical spectrum.2016
Author(s)
Mano KK, Matsukawa T, Mitsui J, Ishiura H, Tokushige S, Takahashi Y, Sato NS, Nakamoto FK, Ichikawa Y, Nagashima Y, Terao Y, Shimizu J, Hamada M, Uesaka Y, Oyama G, Ogawa G, Yoshimura J, Doi K, Morishita S, Tsuji S, Goto J.
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Journal Title
Neurology Genetics
Volume: 2(1)
Pages: 1-9
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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