2015 Fiscal Year Annual Research Report
濾胞樹状細胞に発現するRANKを介した液性免疫制御
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26860750
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 伸弥 大阪大学, 免疫学フロンティア研究センター, 特任助教 (80462703)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | FDC / RANK |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの計画実験によって、follicular dendritic cell (FDC)sを含む、リンパ節に存在する各ストローマ細胞をflow cytometerを用いることで分取するシステムを構築した。これを用いることで各ストローマ細胞において、特異的な遺伝子発現プロファイルが得られている。その結果、Receptor activator of NF-kappaB (RANK)の発現は、FDCのみならず、Lymphatic endothelial cell (LEC)、もしくはその分画に含まれる一部の細胞に高発現することが明らかとなった。これらのプロファイルは、リンパ組織に存在する各ストローマ細胞サブセットのさらなる機能解析を行う上で有益な情報であると考えられる。また、S1pr2プロモーター下でERT2creの発現が誘導されるマウス(S1pr2ERT2cre)では、creの活性がfollicular helper T (Tfh) 細胞においても認められる。S1pr2ERT2cre RANK ligand (RANKL) floxマウスの骨髄細胞とT細胞を欠損するCD3KOマウス由来の骨髄細胞を用いて混合骨髄キメラマウスを作成し、免疫を行い、1週間後にタモキシフェンを投与し、Tfh細胞でRANKLを欠損させたところ、免疫2週後において、Tfh細胞数の減少が認められた。これまでの結果から、FDC に加え、LEC、またはその他のストローマ細胞とTfh細胞が、相互作用することによって、Tfh細胞の生存、維持が規定されることにより、T細胞依存的な一次抗体産生が適切に制御されている可能性が示唆された。さらに、これらの結果は、ストローマ細胞とTfh細胞の相互作用が、メモリーTfh細胞の分化、生存、維持に寄与する可能性をも示唆している。よって、今後、各ストローマ細胞が二次免疫応答をどのように制御するのか解明することは、より効果的なワクチンの開発を目指すうえでも、重要な課題と考えられる。
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[Journal Article] Genome-wide Analysis Identifies Bcl6-Controlled Regulatory Networks during T Follicular Helper Cell Differentiation2016
Author(s)
Liu, X. Lu, H. Chen, T. Nallaparaju, K. C. Yan, X. Tanaka, S. Ichiyama, K. Zhang, X. Zhang, L. Wen, X. Tian, Q. Bian, X. W. Jin, W. Wei, L. Dong, C.
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Journal Title
Cell reports
Volume: 14
Pages: 1735-47
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] The methylcytosine dioxygenase Tet2 promotes DNA demethylation and activation of cytokine gene expression in T cells2015
Author(s)
Ichiyama, K. Chen, T. Wang, X. Yan, X. Kim, B. S. Tanaka, S. Ndiaye-Lobry, D. Deng, Y. Zou, Y. Zheng, P. Tian, Q. Aifantis, I. Wei, L. Dong, C.
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Journal Title
Immunity
Volume: 42
Pages: 613-26
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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