2016 Fiscal Year Annual Research Report
Environmental allergens affect the function of allergic inflammatory cells
Project/Area Number |
26860758
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
小林 威仁 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90618266)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 好酸球 / 環境アレルゲン / 室内塵ダニ / スギ花粉 / 接着反応 / 活性酸素産生 |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】気管支喘息患者では特異的IgE抗体が検出されなくとも、環境アレルゲンへの暴露により病態の増悪を認めることがある。環境アレルゲンが炎症細胞に対して直接的に作用する可能性を検証するため、我々は家塵ダニ・スギ花粉が好酸球の接着反応、ならびに好酸球のエフェクター機能を直接的に誘導するか否かを検討した。 【方法】ダニ・スギ特異的IgE抗体を有さない健常者の末梢血好酸球を用い、室内塵ダニ(crude)あるいはダニの主要アレルゲンであるDerf1及びスギ花粉(crude)あるいはスギ主要アレルゲンであるCryj1にて刺激し,好酸球の接着反応ならびに活性酸素産生を検討した。 【結果】室内塵ダニ・スギ花粉(crude)はいずれも好酸球のプラスチックプレートあるいはrh-ICAM-1への接着反応を誘導した。カイネティクス実験ではいずれの刺激でも45分で反応はプラトーに達した。また室内塵ダニ(crude)及びスギ花粉(crude)刺激により好酸球は有意な活性酸素産生を示した。室内塵ダニによる好酸球接着反応ならびに好酸球活性酸素産生は、各々Derf1によっても再現された。 【結語】室内塵ダニ中のDerf1及びスギ花粉が好酸球にIgE非依存的に作用し、その組織浸潤あるいはエフェクター機能発現の寄与因子となることが示された。Derf1はいわゆる非アトピー喘息患者における好酸球性気道炎症の一因であるものと推定される。
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