2017 Fiscal Year Annual Research Report
Risk evaluation of the development of airway remodeling by using fibrocytes as indexes
Project/Area Number |
26860787
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
林 仁幸子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (70584853)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 繊維細胞 / 気道リモデリング / IL-9 / IFN-lamda / IFN-beta |
Outline of Annual Research Achievements |
従来の大量の末梢血を一旦培養した後、回収した繊維細胞数を評価する方法ではなく、マルチカラーによるフローサイトメーターで末梢血中の繊維細胞を直接測定する方法を平成28年度確立した。平成29年度はRSウイルス感染症患者を対象とし、感染に伴う末梢結中線維細胞数の変化とその後のReactive Airway deisease への移行を解析するため、症例を蓄積中するとともに、その後の呼吸器症状の追跡調査を実施している。 YKL-40(Chitinase 3 like protein 1)は線維芽細胞や血管周囲平滑筋などの増生、接着、遊走に働き、リモデリングや炎症に関与すると考えられている。末梢血単核球からPDGFを利用して誘導した線維細胞がYKL-20を構成的に発現することが明らかとなった。 RSウイスルなど気道ウイルス感染が気道リモデリングにどのような影響を与えるかを明らかにするため、ウイルス感染時に生体防御として自然免疫応答として気道局所において産生されると考えらるIL-9、IFN-beta、IFN-lamdaの繊維細胞機能にあたえる影響を解析した。その結果、IFN-betaでは濃度依存的に線維細胞の増殖が抑制され、YKL-40の分泌が抑制することが明らかになった。一方、IL-9、IFN-lamdaは線維細胞の増殖やYKL-40に有意な影響を与えなかった。気管支喘息の増悪には気道ウイルス感染が関与することが多い。IFN-beta吸入療法は、気管支喘息の治療効果が期待されているが、IFN-betaが繊維細胞のYKL-40分泌を抑制することから、IFN-betaの気管支喘息に対する治療効果の一部に線維細胞機能の抑制が関与していることが示唆された。
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