2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of Japanese cedar-specific subcutaneous immunotherapy on allergen-specific T cells
Project/Area Number |
26860817
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
野村 孝泰 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (50587334)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 舌下免疫療法 / スギ花粉症 / 抗原特異的T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は花粉飛散前後の患者血液(全36検体:治療群8例、コントロール群10例)から末梢血単核球を分離し、凍結保存した。平成27年度はこれらの細胞に対してマルチカラーフローサイトメトリーによる抗原特異的Th細胞解析を行ない、舌下免疫療法により、スギ花粉飛散前後にIL-4あるいはIL-5を産生するスギ特異的Th細胞数の増加を抑制することを明らかにした(Nomura T. Ann Allergy Asthma Immunol 2016)。平成28年度は、これらの成果を発展させる形で、そのメカニズムの一環としてのマイクロRNAの働きに注目した。現時点でマイクロRNAの公開データベースに登録される、ヒトのマイクロRNAは2500種類を超えるため、次世代シーケンサーあるいはマイクロアレイにより血清中のマイクロRNAの網羅的な半定量解析を行うこととした。次世代シーケンサーによる解析は、血清中に微量に存在するマイクロRNAの解析は技術的に困難であった。マイクロアレイによる解析では、治療群とコントロール群で発現プロファイルの異なる42種類のマイクロRNAを免疫療法に関与する候補因子として絞り込むことができた。過去の報告からアレルギー性鼻炎の病態に関わるとされ、我々のスクリーニングと重複しない21種類のマイクロRNAを含めて、63種類のマイクロRNAを今後の定量評価の対象と考えた。今後は、本研究で絞り込まれたマイクロRNAの詳細な検討を行い、引き続き免疫療法の作用機序を明らかにしていく予定である。
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