2017 Fiscal Year Annual Research Report
Neural crest disease model using iPS cells and elucidation of pathophysiology for drug discovery
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26860823
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
奥野 博庸 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70445310)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 神経堤細胞 / 遊走 / CHARGE症候群 / CHD7 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:神経堤細胞は第四の胚葉と呼ばれ、多くの器官形成に重要な役割を果たしている。iPS細胞を用いたヒト神経堤細胞に関する研究を通して、神経堤細胞の異常のために視覚、聴覚、嗅覚などの障害を持つCHARGE症候群の治療に役立てたいと考える。 内容:CHARGE症候群患者および健常者由来iPS細胞を樹立し、安定した量および高効率(90%以上)でP75(+)HNK1(+)となる神経堤細胞を誘導することができており、また患者の表現型を複数の解析系でみることができた。具体的には、1)試験管内における遊走能解析:xCelligenceを用いた遊走能解析に加えて、創傷治癒アッセイや個々の細胞の移動能をタイムラプスで観察し、CHARGE症候群で健常人に比べて、上皮間葉転換がうまく進まず、遊走速度が劣る表現型を複数で認めた。 2)in vivoでのiPS細胞由来神経堤細胞の遊走:iPS細胞由来神経堤細胞のニワトリ胚への移植時期および移植部位について、条件を各種検討し、背側より腹側へと遊走する時期を見つけた。この系を用い、CHARGE症候群患者iPS細胞由来神経堤細胞および健常者iPS細胞由来神経堤細胞を別の色に染色して同時に同ニワトリ胚へ移植し、タイムラプス観察を行い、経時的にCHARGE症候群由来細胞で遊走速度が劣っており、遊走距離も劣っていることを見出した。3)ChIP-seqデータ解析を用いて、遺伝子発現アレイにおいてCHARGE症候群とコントロールiPS細胞由来神経堤細胞で変化があった遺伝子の関連について調べた。遺伝子発現がCHARGE-iPS細胞由来神経堤細胞で大きく変化していたもののうち、遊走に関連する複数のカスケードに関連する因子近傍にCHD7が結合するサイトを認めた。またin silico解析で、遺伝子発現に変化を認めた遺伝子群の60%にCHD7結合サイトが近傍に認められた。
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[Journal Article] CHARGE syndrome modeling using patient-iPSCs reveals defective migration of neural crest cells harboring CHD7 mutations.2017
Author(s)
Okuno H, Renault Mihara F, Ohta S, Fukuda K, Kurosawa K, Akamatsu W, Sanosaka T, Kohyama J, Hayashi K, Nakajima K, Takahashi T, Wysocka J, Kosaki K, Okano H.
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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