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2014 Fiscal Year Research-status Report

癌精巣抗原が悪性黒色腫細胞のシグナル伝達と生物活性に及ぼす影響の検討

Research Project

Project/Area Number 26860894
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

舩越 建  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80365353)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords悪性黒色腫 / 癌精巣抗原 / シグナル伝達
Outline of Annual Research Achievements

悪性黒色腫において発現している癌精巣抗原(Cancer Testis Antigen: CTA)について、当院症例について解析を実施したところ、CTAの一つであるNY-ESO-1の陽性率が高いことが明らかになった。臨床情報と照らし合わせ検討したところ、病期が進むほど陽性率は高いことが明らかになった。CTAの中に腫瘍細胞のシグナル伝達を活性化するものがあると考えており、新たに候補因子としてMGLL(Monoacylglycerol lipase)に着目し、解析を行っている。さらに、FLT3LG(Fms-related tyrosine kinase 3 ligand)などにも広げており、研究の方向性が定まってきた。今後はまた我々が有する13種の悪性黒色腫細胞株を対象に候補因子の発現を定量PCR、ウェスタンブロット等を用いて検討し、sh-RNAを用いた発現のノックダウンや、発現ベクターを導入した強発現により、当該因子が腫瘍細胞の生物学的な動態に及ぼす影響や、悪性黒色腫細胞において重要とされるMAPK、AKT、STAT3シグナルの活性に及ぼす影響を検討する。
NY-ESO-1の陽性率については、さらに悪性黒色腫患者血清を用いたELISA法による抗体価の測定と臨床データの解析を実施した。経過の中で、ELISA値が陽転化する症例と陰転化する症例とが観察され、これらの症例については、さらにプロテインアレイによる抗CTA IgGスクリーニングを実施していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

多種の癌精巣抗原(CTA)に対するプロテインアレイを実施するにあたり、実験の信頼性を高め、研究費を効率よく活用するためにも、まず基礎となるCTA染色やELISA検査を行うことに費やしたため。一方で、次年度に計画していた、対象を広げてのCTAの発現に関する免疫組織化学的解析については、一部のCTAで実施済みである。全体の達成度としては、やや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

新たな候補因子であるMGLL(Monoacylglycerol lipase)、FLT3LG(Fms-related tyrosine kinase 3 ligand)の解析を実施し、すでに得られた結果との関連性につき解析を加える。今後はまた我々が有する13種の悪性黒色腫細胞株を対象に候補因子の発現を定量PCR、ウェスタンブロット等を用いて検討し、sh-RNAを用いた発現のノックダウンや、発現ベクターを導入した強発現により、当該因子が腫瘍細胞の生物学的な動態に及ぼす影響や、悪性黒色腫細胞において重要とされるMAPK、AKT、STAT3シグナルの活性に及ぼす影響を検討する。NY-ESO-1については、これを中心にさらにプロテインアレイによる抗CTA IgGスクリーニングを実施し、確かな候補CTAの探索をしていく予定である。
研究実施体制としては、新たに研究協力者が得られたため、今後の研究推進力が高まったと言える。研究協力者である先端医科学研究所の河上裕教授らと定期的にミーティングを実施し、研究を継続していく。

Causes of Carryover

当該年度において、本研究のキーでありかつ実験費用の高額なプロテインアレイを行う前段階として、癌精巣抗原(CTA)の染色検査やELISA法による血清抗体価の測定を行うべきと判断した。そうすることにより、より信頼性の高いデータが得られると判断したが、その結果として研究費が未使用分として残った。その他の研究費については、予定通りの使用となった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

すでにプロテインアレイを実施するための準備は終わっており、次年度においてプロテインアレイを実施する予定であり、次年度使用額を充当する予定である。その他の研究については平行して実施していく。

URL: 

Published: 2016-06-01  

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