2016 Fiscal Year Annual Research Report
Detection of brain activity in the atopic dermatitis model mouse by itch stimuli
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26860900
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
石氏 陽三 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20366199)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / かゆみ / NCNgaマウス / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
アトピー性皮膚炎はそう痒性皮膚疾患で,その難治性の痒みにより患者のQOLが著しく低下している.また,通常は,痒みを抑制するような刺激でも痒みが増強してしまう痒み過敏状態を呈していることが分かっている.近年,その原因として,皮膚のみならず中枢神経の感作が示唆されている.以前に我々は,ヒトのアトピー性皮膚炎患者においてヒスタミン誘発性の痒みが異なった脳活動を引き起こすことを証明している.そのような中枢性に感作された状態において,各刺激時の中枢伝達機構が,健常人と異なる可能性が高い.今回,我々は,痒み過敏状態にあるアトピー性皮膚炎モデルマウスに痒み刺激及び引っ掻き刺激を与え,脳の活動がどのように変化するかをマンガン造影MRIで検証する.この実験によりマウスの痒み中枢の同定,健常マウスとアトピー性皮膚炎モデルマウスの脳活動の相違を明らかにする. NC/NgaTndCrljマウスをconventional環境下で飼育することでアトピー性皮膚炎を発症させる.アトピー性皮膚炎を発症したマウスとSPF環境下で飼育して,皮膚炎を発症していないマウスをコントロール(SPFマウス)とする.両者の背部の皮膚炎にかゆみ刺激(ヒスタミンとクロロキンの皮内投与及びガストリン分泌ペプチド(Gastrin-releasing peptide、GRP)の髄腔内投与)を与え,アトピー性皮膚炎モデルマウスにおけるかゆみおよび機械的刺激による脳活動をコントロールマウスと比較、観察する.加えて種による差を判断するためにコントロールとしてC57BL/6マウスを使用した. その結果,C57BL/6マウスでは,ヒスタミン刺激により腹側被蓋野(VTA:ventral tegmental area, ventral tegmentum)を中心に脳活動がみられた.現在,NC/Ngaマウスについては,撮像は終了し,解析中である.
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Research Products
(1 results)