2015 Fiscal Year Research-status Report
脳画像の統計的パターン認識を用いた大うつ病と双極性障害の鑑別診断補助
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26860960
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
藤井 猛 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 医員 (80570837)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 統計的ぱたーン認識 / 脳画像 / MRI / 気分障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究ではMRI画像に統計的パターン認識の手法を用いて、うつ病群、そううつ病群、コントロール群を分類して診断補助に使用するための方法を確立することを目指している。 本年度は各MRI画像(T1強調画像、FLAIR画像、拡散強調画像、安静時機能的MRI)の撮像パラメータを決定し撮像開始のための準備を完了した。その撮像パラメータを用いて実際にうつ病群12名、躁うつ病群3名、対照群1名の撮像を終了した。 しかし、うつ病や躁うつ病患者にとって30分ほどのMRI撮像は負担が大きく、当初予想していたほどには研究参加同意が得られず、データ取得が難航している。さらに当施設で研究用のMRIの使用が許可されている平日日中に研究参加可能な健常者が非常に少ない。今後、被験者のリクルート方法の見直しを行い、各群の被験者、特に健常者をリクルートして早急にデータ取得を進める予定である。 また、解析については撮像済みの構造画像(T1強調画像、FLAIR画像)、拡散強調画像、安静時機能的MRIの画像に対して、それぞれ別々にSPMや FSLという解析ソフトを用いて前処理を進行中である。先行研究から画像の被験者間の位置あわせの精度が重要であることが明らかになっているため、被験者間位置あわせにAdvanced Normalization Toolsという別のソフトの使用も検討し、今後結果の比較を行っていく予定である。さらに今後解析をさらに高速化させるために、解析を自動化するためのプログラムを作成する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
30分ほどのMRI撮像はうつ状態にある対象患者からの研究参加同意が得られにくく、予定したほどの数のデータを取得できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者のリクルート方法の見直しを行い、各群の被験者、特に健常者をリクルートして早急にデータ取得を進める予定である。
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Causes of Carryover |
研究協力同意を得られる被験者が予想以上に少ないこと等により被験者謝金の使用が予定より少ない。また、データ取得が遅れているために予定していた北米生物学的精神医学会での発表を行うことができなかったため外国旅費を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ取得を急ぎ、被験者への謝金やデータの解析用大容量ハードディスクの購入に充てる予定である。
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