2017 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal and utility evaluation of new method for expressing radiation exposure dose by means of area in chart.
Project/Area Number |
26860966
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
小山内 暢 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (40514138)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 早見図 / 放射線被ばく / リスクコミュニケーション / 規制科学 / 放射線防護 / 放射線教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である平成29年度は、より精緻な研究を遂行するために、前年度に続き、放射線リスクコミュニケーションに関するセミナーや研修会に参加して追加の情報収集を行った上で、最終版の「放射線被ばくの早見図」(以下「早見図」という。)の作成に取り組んだ。情報収集においては、効果的なリスクコミュニケーション手法に関する知見を得ることができただけではなく、放射線被ばくに関する一般公衆の関心事項や現在の我が国における懸念事項等といった早見図に掲載すべき内容についての示唆を得ることができた。 また、学会にて早見図の最適化に関する調査の成果報告を行うと共に、研究代表者自身が担当した一般市民を対象とした放射線安全に関する公開講座等においても、本研究で考案した面積表示の早見図によって線量の大きさの解説を行い、新たな早見図の普及活動も行った。学会発表では活発な意見交換がなされ、新たな早見図に対する関心の高さをうかがい知ることができた。また、対象として高齢者を多数含む公開講座においても、アンケート結果で「定量的な理解ができた(原文ママ)」、「わかりやすかった」といった回答があり、面積表示図の有効性が確かめられた。 最終版の早見図はウェブ上に公開し、さらに、印刷した紙媒体の早見図を一般住民を対象としたセミナーや相談会等でも配布・活用し、研究期間終了後も継続的に被ばく線量の正確な理解に役立てたいと考えている。併せて、今後、研究代表者が所属研究機関内外で担当する医療系学生に対する放射線教育の場においても面積表示の早見図を活用することにより、放射線診療を受ける患者や将来の医療者の正しい線量把握の一助となるよう努めていきたい。
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