2014 Fiscal Year Research-status Report
高精度3次元自動計測ソフトウェアを用いたCT TAVI-Planningの開発
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26861006
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
尾田 済太郎 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (80571041)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | TAVI Planning / 心臓CT |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度はTAVI planningのための心臓CT撮影を最適化する目的に基礎実験を行った。心臓、血管ファントムを用いて濃度の異なる造影剤を充填し、管電圧や管電流などの撮影パラメータを変化させながら撮影を行った。また、CT装置による違いについても検証を行った。撮影されたCT画像の画質(鮮鋭度や画像ノイズ、アーチファクトなど)を定性的(視覚的)、定量的に解析した。また、逐次近似画像再構成を用いた低放射線被ばくプロトコルの応用に関してもファントムを用いて検証を行った。 ファントムを用いた実験の結果として、管電圧を低くするほどヨード造影剤の造影効果が高くなり、管電圧80-kVpにおいては、低造影剤量においても至適な造影効果が得られることが確認できた。また、管電圧が造影剤の造影効果に与える影響はCT装置により若干、異なり、320列CTで良好な造影効果が得られることが分かった。一方、80-kVpなどの低管電圧撮影においては高い管電流が必要になるが、通常管電圧(120-kVp)と同等の画質を得るための低管電圧撮影条件においても、X線被ばく線量が通常撮影よりも低くする設定できるを確認した。また、逐次近似画像再構成法を併用することでX線被ばくをさらに低くすることが可能になることが確認できた。これらのファントム実験の結果から低管電圧と逐次近似画像再構成法を使用することで低造影剤量かつ低被ばくでTAVI planningのための至適なCT画質を得ることが可能になるのではないかと推察された。これらの結果を踏まえて、今後の研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究計画はTAVI planning用心臓CT撮影を最適化するための基礎実験を行うことであるが、上記の研究実績概要に記載したように概ね、計画通りに研究を進んでいると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、平成27年度はTAVI planning用CTプロトコールの臨床応用を進めていく予定である。また、自動TAVI planningソフトウェアの検討を合わせて進めていく。
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Causes of Carryover |
実験に使用するためのCT用ファントムが当初の予定よりも安く購入できたことが挙げられる。また、TAVI planning用ソフトウェアの導入がまだ途中段階であることも、平成26年度の予算使用額が当初の予定よりも少なくなった理由として挙げられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は引き続き、TAVI planning用ソフトウェアの導入を進めていく予定である。また、必要に応じてCT用ファントムや解析用コンピュータの追加購入も検討する。
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