2015 Fiscal Year Research-status Report
位置照合用コーンビームCTを利用した適応放射線治療の開発
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26861007
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大野 剛 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (20646971)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CBCT / 画像再構成 / 線量分布計算 / 診断用CT |
Outline of Annual Research Achievements |
2. コーンビームCT画像の散乱線除去法の開発 前年度の研究によりコーンビームCTは診断用CTに比べ,実効エネルギーが低いことが,散乱線を発生させる要因となっていることがわかった.今年度は入射X線の実効エネルギーを上げるために必要な付加フィルタ厚の最適化を行い,付加フィルタとして2mm厚のAlが必要であることがわかった.またCBCTは診断領域に比べ,撮影条件の最適化がなされていないため,コーンビームCTおよび診断用CTの線量測定を行い,撮影条件の最適化を図った.
3. 画像再構成法の開発 前年度に引き続き,CBCT画像における散乱線成分の計算を行っている.計算が終了した腹部領域においては,人体からの散乱線に加え,寝台からの散乱線が大きな影響を及ぼしていることがわかった.散乱線を除いた理想投影像を用いた逐次近似再構成法に関しては,再構成の際に用いる画像フィルタの作成まで終了し,引き続き,再構成法の最適化を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初期予定であるコーンビームCTの散乱線除去法の開発に関しては,散乱線除去フィルタに加え,撮影条件の最適化を行った.各部位の計算に時間がかかり,部位ごとの最適化に関しては,現在も行っている.一方で,平成28年度の目標である線量分布計算を先行して行い,総合的にはおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究課題も申請書の計画通りに行っていく予定である.また,散乱線除去に関しては撮影条件の最適化が必要であり,診断用CTとの比較に重点を置いて研究を行っていく.
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Causes of Carryover |
当初購入予定であった蛍光ガラス素子に関しては,コンピュタによる線量計算および線量計にて代用可能であったため,購入を見送った.そのため,次年度使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モンテカルロ計算に時間がかかるため,今年度もPCのの追加購入を予定している.また成果発表のため,旅費への予算の振り分けも検討している.
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