2014 Fiscal Year Research-status Report
塞栓動脈瘤内部の病理組織学的検証および使用コイルの最適化
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26861009
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
宇佐見 陽子 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20572530)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コイル塞栓術 / 内臓動脈瘤 / 病理組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的は各コイル群の内皮形成・塞栓瘤内部の病理組織学的特徴を検証する事である。 対象・方法 Ⅰ 瘤作成,塞栓術:動物実験に際しては可及的愛護的操作、十分な鎮静・鎮痛に配慮した。ブタ2頭を使用した。全身麻酔下に両側外頸静脈を用い両側総頸動脈に5㎜大の動脈瘤を一頭につき4個作成し、合計8個の瘤について検討した。Ⅰ- ②各動脈瘤をコイルで瘤内塞栓術を施行し、3種類のコイル群を設定した。B:ベアコイル単独群(n=2) FP群:PGLAコイル+fiberedコイルの混合(n=4) P群:PGLAコイル単独群(n=2)。コイル塞栓後、35日飼育し、Ⅱ- ①血管造影後、鎮静下でサクリファイスし動脈瘤部分をブロックで摘出した。Ⅱ- ②摘出部の血管に割をいれ、内皮面の肉眼観察したのち、瘤中央部でHE標本を作製した。1)35日後の血管造影所見と肉眼的対比、2)35飼育後のHE標本についてA:内皮厚、B瘤内部(線維化、多核巨細胞浸潤)について分析した。 結果Ⅰ-①全ての瘤が確実に作成できた。Ⅰ- ②各群の瘤サイズ・VERにおいて4群に差はなかった。いずれの瘤も35日後の血管造影上はCOが得られていた。瘤内膜面の肉眼的観察では、B1、P2でループが出ているところ以外は全てに内膜が張っていた。Ⅱ-③HE標本を分析。B群に比しFP群、P群では内膜が厚い傾向が見られた(P=0.01)。線維化面積率は有意な違いはなかったが、いずれの群も内膜下から動脈瘤内に入り込む様にして分布していた。多核巨細胞浸潤はファイバー周囲に巨細胞浸潤が目立ち偏在していたが、統計学的有意差は認められなかった(P=0.06)。 結論 異なるコイル群で内膜と瘤内部の性状が異なることがわかった。今後35日以降の病理組織学的変化についても追加検証する必要がある。63日飼育の追加実験をすでに施行しており、現在、病理組織学的定量化を施行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
病理組織学的実験は順調に進行し、4回の動物実験は無事に終了している。現在3回目4回目の実験結果を分析中である。 一方物理学的因子の解明の為の実験はまだ施行できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験についてのまとめをすすめ、論文化する。物理学的実験を施行し、物理学的因子を解明する。両者の結果を踏まえ、指摘コイル塞栓術についての方向性を確立する。同時に実臨床症例を蓄積し、瘤の再発因子・治癒因子についても検証する。
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Causes of Carryover |
今年度は動物実験を主に施行していたため、物理学的実験を施行する事ができなかったのが一因と考えられる。また、動物実験は全て施行したが、請求算出と請求書の作成状況により今年度中に請求できなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに平成26年に施行した動物実験の支払いを行う。27年度に物理学的実験を行いその費用とする。動物実験の結果を学会で発表し、論文作成を行う。そのための旅費・校正費用とする。
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