2016 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of multi-molecular imaging to identify the sentinel lymph node
Project/Area Number |
26861011
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
井上 一雅 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (20508105)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | センチネルリンパ節 / 小動物イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
RI法と蛍光法でそれぞれ使用されている99mTc-フチン酸コロイドとICGを混合して投与すると、ICG単独投与と比較して蛍光によるSLN描出が遅くなることが報告されている。しかし、これらのプローブがどのような相互作用を起こしているのかは明らかにしていない。そこで本研究では、99mTc-フチン酸コロイドとICGの混合プローブの生体内挙動を明らかにすることを目指した。はじめに、小動物用のSPECT装置及び蛍光イメージング装置の基本性能を評価した後、本研究の研究対象であるSLNイメージングに対する至適撮像条件の検討を行った。次に、99mTc-フチン酸コロイドとICGの混合プローブの動きを99mTc放射能と蛍光の両面から検討した。SPECT/CTで観察したSLNへの99mTc集積は、99mTc-フチン酸コロイド単独と混合プローブの間に有意な差は観察されず、いずれも投与後3時間まで増加し、以後24時間までほぼ一定に保たれた。一方、蛍光イメージング装置で観察したSLNへの蛍光集積では、ICG単独投与に比べて混合プローブのSLNへの集積が遅くなることが観察され、ICGと99mTc-フチン酸コロイドの間に相互作用があるものと予想された。さらに基礎検討を実施した結果、少なくともICGの一部は99mTc-フチン酸コロイドと共存している可能性が示唆された。これが、混合プローブ投与でSLNへのICG蛍光検出が遅くなる原因のひとつではないかと考えられた。
|