2015 Fiscal Year Annual Research Report
先天性心疾患におけるデュアルソースCTと逐次近似法を用いた画像診断法の確立
Project/Area Number |
26861012
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中川 基生 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60590982)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CT / 逐次近似画像再構成法 / 先天性心疾患 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
低電圧デュアルソースCT撮影と逐次近似画像再構成法を併用するプロトコルの有用性をより確かなものとするため、昨年よりさらに実際の先天性心疾患をもつ小児例の画像データを蓄積した。そのデータを元に撮影プロトコルを洗練し、低被ばくかつノイズの少ない画像がより確実に得られるようになった。この結果をまとめた論文はPediatric Radiologyに投稿され、acceptされた(Pediatr Radiol. 2015;45:1472-9)。この成果により逐次近似画像再構成法により画像のノイズが抑えられ明瞭な画像が得られることが明らかになったので、次にこのCT画像が実際の解剖学的特徴を正確に現しているかを確認することとした。同様のプロトコルで撮影した症例のデータを積み重ね、これらのCT画像所見が小児循環器医が施行した超音波所見と、心臓血管外科医の手術所見を比較した。その結果、CT所見は正確に症例の解剖学的所見を正確に描出していることが明らかになった。この成果をまとめた論文は、Japanese Journal of Radiologyに投稿され、acceptされた(Jpn J Radiol. 2016;34:284-91)。現在我々は低電圧撮影と逐次近似再構成法を併用する手法が頭部や腹部領域に応用できるかを検討するため、頭部や腹部領域のファントムを使用した実験を積み重ねている。これらの領域に特化したプロトコルを作成し、臨床応用することを目指している。
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