2014 Fiscal Year Research-status Report
逐次近似画像再構成法を用いた2重エネルギーCTの被ばく低減と画質向上
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26861016
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山田 祥岳 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60383791)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CT / 2重エネルギー / dual energy / 逐次近似 / iterative reconstruction / 画像再構成 / 被ばく / 被曝 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究実施計画に記載した、腹部ファントムを用いた2重エネルギーCTの「基礎的検討」に関しては、体格によって、仮想単色X線CTの最適なエネルギーレベル(keV)が異なることが明らかとなり、第71回日本放射線技術学会総会学術大会(2015年4月)で発表予定である(庄子達也, 杉澤浩一, 山田祥岳, 原田侑輝, 長谷川雅一, 山田稔, 陣崎雅弘. 仮想単色X線CT画像における体格による最適photon energy levelの検討:a phantom study.)。 また、同じく平成26年度の研究実施計画に記載した、「臨床応用の検討」に関しては、実際の臨床画像データから、2重エネルギーCTで撮影して得られた仮想単色X線CT画像をIterative reconstruction (IR)法で再構成することにより、さらに画質が向上することが明らかとなり、英文論文として公表した(Yamada Y, Jinzaki M, Hosokawa T, et al. Abdominal CT: An intra-individual comparison between virtual monochromatic spectral and polychromatic 120-kVp images obtained during the same examination. Eur J Radiol 2014;83:1715-22.)。 さらに、平成27年度の研究実施計画に記載した、「心臓における2重エネルギーCTを用いた物質弁別画像」に関しては、2重エネルギーCTのデータから、ヨードを消去した仮想単純CT画像における冠動脈カルシウムスコアが、通常のCT画像から得られた冠動脈カルシウムスコアとよく相関することが明らかとなり、英文論文として公表した(Yamada Y, Jinzaki M, Okamura T, et al. Feasibility of coronary artery calcium scoring on virtual unenhanced images derived from single-source fast kVp-switching dual-energy coronary CT angiography. J Cardiovasc Comput Tomogr 2014;8(5):391-400.)。本研究の結果から、将来的に、カルシウムスコア用単純CTを省くことによる、CT被ばく低減の可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した、平成26年度の研究実施計画に加えて、平成27年度の研究実施計画に記載した内容に関しても、前倒しして平成26年度中に開始できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書の研究実施計画に既に記載されている平成27年度の研究を粛々とすすめるとともに、その研究結果をまとめ、学会発表や論文発表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
交付申請書の平成26年度の研究実施計画に記載した想定以上に研究が進み、平成27年度以降に使用予定の旅費を前倒し支払請求したが、当初予定していたよりも旅費が安く済んだため、70770円が余ってしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度以降の物品費、旅費、英文校正費などに充てる予定である。
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Research Products
(3 results)