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2015 Fiscal Year Annual Research Report

高感度遺伝子解析法を用いた膵癌微小腹腔内遊離癌細胞迅速診断法の開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26861043
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

大屋 久晴  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 招へい教員 (30723027)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords膵癌 / 腹膜播種 / KRAS変異
Outline of Annual Research Achievements

膵癌において、腹膜播種は主要な予後規定因子の一つである。本研究では、新規高感度遺伝子解析法であるKRAS codon12の点変異をターゲットとするCast PCR法を用いて、高感度で迅速な膵癌微小腹腔内遊離癌細胞の検出を目的とした。まず、本手法の正確性および検出感度限界を確認するため、G12DのKRAS変異を有する膵癌細胞株AsPC-1から抽出したDNAを、Wild type DNAにより10%、1%、0.1%、0.05%、0.01%と希釈系列を作成し、これを対象にCast PCR法を3回施行し、0.1%の変異DNA混入率であってもKRAS変異が再現性をもって検出可能であることを確認した。浸潤性膵管癌に対して開腹手術を施行する症例から、開腹時にダグラス窩と網嚢腔内の2ヶ所で腹腔洗浄液を51症例で研究用に採取した。同時に同検体を病理学的細胞診検査も施行した。収集腹腔洗浄液から抽出したDNAを用いて、KRAS codon 12/13をターゲットにしたCast PCR法を開始した。コントロールとして、良性疾患症例でも15例施行し、偽陽性を生じないことを確認した。腹腔洗浄液からCast PCR法でKRAS変異が検出された症例を、微小腹腔内遊離癌細胞陽性と判断したが、膵癌51症例のうち18例(35%)で陽性であった。比較対象としてCK19、CK20およびCEA発現レベルを定量的RT-PCR法により調べた。微小腹腔内遊離癌細胞陽性18例のうち、9例で細胞診陽性であった。CK19, CK20, CEA量は、いずれも腹腔洗浄細胞診と有意な相関を認めなかった。現在も、再発・予後追跡中であるが、微小腹腔内遊離癌細胞陽性例では、無再発生存期間が短縮する傾向が認められている。本法は核酸抽出・解析の一連の過程が2時間で可能であり、今後の臨床応用が期待できるものと考えられる。

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Published: 2017-01-06  

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