2015 Fiscal Year Research-status Report
消化器癌腹膜転移に対するIL-17をターゲットとした新規分子標的療法の開発
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26861099
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
早田 啓治 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (90637654)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | IL-17 / 腹膜転移 / 消化器癌 / がん幹細胞 / 腫瘍免疫逃避機構 / 血管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
<2. Ad-IL-17 siRNA腹腔内投与による腫瘍局所IL-17発現抑制の免疫環境変化の検討> マウス大腸癌細胞株(MC38、CT26)腹膜播種モデルにおいて、腫瘍浸潤免疫担当細胞を分離し、FACSにて、Th1/Th2バランス、Treg、MDSCのpopulationの変化を検討した。Ad-IL-17siRNA投与群ではコントロール群と比較して腫瘍局所ではTh1 dominantとなっており、Treg、MDCSの減少を認めた。 <3. Ad-IL-17 siRNA腹腔内投与による腫瘍局所IL-17発現抑制の抗腫瘍免疫に及ぼす影響の検討> 2.の実験と同様に腫瘍浸潤免疫担当細胞を抽出し、autoMACSを使用しCD5+細胞を分離し、細胞単核球を分離し、MC38、CT26 細胞をtargetとした4時間Cr-release assayにて評価すると、Ad-IL-17siRNA投与群ではCTL活性を増強を認めた。 <4. Ad-IL-17 siRNA腹腔内投与による腫瘍局所IL-17発現抑制の新生血管、がん幹細胞に及ぼす影響の検討> 2.の実験と同モデルで、抗CD31抗体にて血管内皮細胞を免疫化学組織染色にて評価するとAd-IL-17siRNA投与群でコントロール群と比べて腫瘍内の新生血管減少していた。また腫瘍内VEGF蛋白もAd-IL-17siRNA投与群でコントロール群と比べて発現低下を認めた。現在、がん幹細胞の発現について検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
in vivo実験のため、再現性実験に時間を要した。 また、腫瘍浸潤CTL活性の実験では十分なリンパ球の抽出に苦労し、時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
若干の研究の遅れはあるが、現時点の研究結果は仮説通りでありため、予定を変更せずに、研究を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していたよりも旅費が安く抑えられたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品購入や旅費にあてる。
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