2016 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of Donor Lung Function using High-flow Perfusion Model during Ex Vivo Lung Perfusion
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26861120
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小池 輝元 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90635723)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺移植 / 生体外肺還流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ブタ肺を用い生体外で肺を還流を行う実験である.海外においては臨床の場でも実際に使用されているが,安定維持還流を目的とした低還流量の条件下では,数時間の還流後では肺コンプライアンス等の生理学的パラメータで肺障害を評価しうるものの,実際の還流液中の酸素分圧では大きな差は得られないことが多く,より軽微な肺機能低下を評価することが困難であるという問題があった.そこで,本検討では通常予測心拍出量の40%に設定されている還流量を増加することによりストレス不可条件を作成,同条件の下で還流液中の酸素分圧の低下が得られるかを検討した. 冷虚血障害ブタ肺を4時間安定維持還流条件で還流した後,還流量を増加しストレス負荷条件作成を試みた.予測心拍出量の100%(安定維持還流量の250%)では還流液中の酸素分圧は低下しなかった.その後,それ以上の還流量では適当な左房圧を維持できず,また,必要な還流量が出せなかったため,さらなるストレス不可条件下での肺機能評価ができなかった.今回用いた還流回路の条件では,チューブの太さや,特に白血球除去フィルターの抵抗により,還流液中の酸素分圧が低下するほどのストレス負荷条件の作成は困難であったと考えられた.
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