2015 Fiscal Year Annual Research Report
CD271を発現する肺癌幹細胞の解析と治療戦略への応用
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26861132
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
菅原 早百合 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 共同研究員 (10728190)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / レトロマー |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、扁平上皮癌のがん幹細胞(CSC)マーカーとして申請者らが同定したCD271に着目し、「肺扁平上皮癌幹細胞」における機能解析と臨床応用に取り組む。本年度はCD271の活性化するパスウェイおよび標的遺伝子を同定するためCD271複合体を細胞可溶化液から高度精製した。プロテオミクス解析の結果、Vps35を同定した。V5タグ付きVps35とHAタグ付きCD271を293T細胞に共に発現したところ、弱い会合が認められた。次に両者の発現を共焦点顕微鏡で観察したところ、共局在が認められ、さらに細胞内オルガネラマーカーであるRab7と共局在した。Vps35はレトロマー複合体を形成する鍵分子であることから、CD271の細胞表面―細胞内オルガネラ間の輸送に関与することが考えられた。ヒト扁平上皮癌細胞株を用いてVps35のノックダウンを行ったところCD271発現に変化が認められたため、癌幹細胞としての機能を制御する可能性が示唆された。
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