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2014 Fiscal Year Research-status Report

血行力学的ストレス負荷に注目した脳動脈瘤増大機構の解析

Research Project

Project/Area Number 26861145
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

青木 友浩  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40633144)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords脳動脈瘤 / 内皮細胞 / 低ずり応力 / 乱流 / 細胞分裂 / 遊走因子
Outline of Annual Research Achievements

致死的疾患くも膜下出血の主要な原因疾患である脳動脈瘤を対象とし、その増大機構を解明することを目的とし本検討を進行している。本検討においては、脳動脈瘤内の増大や破裂を来す部分では低い血行力学的ストレス負荷の状態でありかつ乱流が負荷されているという近年の血行力学的解析の結果に基づき、この流体力学環境において生じる脳動脈瘤増大の分子機序を明らかとすることを目指している。まずヒト脳動脈瘤病変部での流体解析を行った。結果、過去の報告通り脳動脈瘤内部では母血管と比し著明に低いずり応力状態であることを確認した。引き続き、ヒト初代培養頸動脈内皮細胞を入手し、この細胞を使用した実験を行った。まず、培養内皮細胞に流体解析から得られた圧を参考にずり応力および乱流を負荷した。コントロールとしては、シュミレーションで得られた母血管の圧に相当するずり応力負荷を行った。その後、負荷後の内皮細胞から精製したRNAを使用して低いずり応力負荷下および乱流の負荷下でコントロールである母血管と比較して変動を来す遺伝子群を同定するためのRNAシーケンスを行った。RNAシーケンスでは、解析に十分なリード数が得られマッピングを行った。その後、得られた遺伝子発現変動情報をパスウェイ解析などを含め解析した。結果、低ずり応力および乱流負荷のもとでは内皮細胞において細胞分裂・増殖関連遺伝子群が著明に発現亢進していること、炎症細胞の接着因子・遊走因子群の発現も亢進することが明らかとなった。また、この遺伝子発現亢進は定量的PCR法での検証でも再現性を持って確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成26年度では、当初の予定通り培養内皮細胞を使用した検討を行い、発現変動遺伝子群のプロファイル取得を成功裏に終了した。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度の培養細胞の検討から明らかとなった低ずり応力および乱流負荷下で変動する各遺伝子につきモデル動物に誘発した脳動脈瘤病変での発現状況および病態形成時でのその推移を確認する。この目的のために、ラットモデルに誘発した脳動脈瘤病変を使用し免疫組織化学を中心にwestern blot法やPCR法も必要に応じ併用し検討する。また、低ずり応力および乱流負荷下で内皮細胞の細胞分裂・増殖が亢進するという結果に基づき、ラットモデルに誘発した脳動脈瘤病変内の特に内皮細胞層での細胞増殖の有無および脳動脈瘤病変形成進展との相関を検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks] 京都大学医学部次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点青木グループホームページ

    • URL

      http://www.ak.med.kyoto-u.ac.jp/group_research/aokiG.html

URL: 

Published: 2016-06-01  

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